符亀の「喰べたもの」 20220925~20221001

今週インプットしたものをまとめるnote、No. 106です。

各書影は、「版元ドットコム」様より引用しております。


漫画

メダリスト」(6巻) つるまいかだ

青年と少女、2つの人生を賭けて1つの夢に挑む物語。第八十回以来の登場です。「次にくるマンガ大賞2022」1位おめでとうございます。

第20話の展開、特にクライマックスの演出が見事でした。まず「ノーミスでいけるか」を中心の問いに据え、ジャンプで転ばなかったことを素人の観客に喜ばせる。それにより読者もそこに注目するわけですが、その後そもそもその技を選んだことの異常さを明かす。その理由をキャラのエピソードで補完して、それでもご都合主義に見えうる部分を「奇跡を見守るスポーツ」というセリフで吹き飛ばす。読みやすさと盛り上げの両立が上手い作品です。


晴れ晴れ日和」(3巻) 吉村佳

マドンナOL香田千晴、7歳の義妹にメロメロ。育ての親である祖父を亡くしても「つよいおんな」として生きる義妹ルイと、母親の再婚により彼女と同居することになったOL千晴との物語です。第七十一回以来の登場です。

ドジっ子属性とルイくんとの対比のためだと思っていた料理下手描写に重めな過去を付加してくるの、ズルいと思います。ここまでかわいさとギャグで走ってきたからこそ家族の話というテーマの火力が増しているわけで、出すタイミングが上手いなと感じました。


八王子名物 天狗の恋」(1巻) 七尾朋

訳あって地元に帰ってきた青年と、昔結婚の約束をした天狗の押しかけ花嫁とのラブコメです。

正直、序盤は面白く感じられませんでした。謎を前にするといてもたってもいられないタイプでもないのに何故か過去の記憶を探ろうとし続けたり、他の天狗とのやり取りも不十分なまま自分の世界に閉じこもったりと、主人公の感情が不自然だったのが原因です。

ですが、後半になって「人の世界を知らない天狗の保護者として見守る」話になってからは、感情が自然になって読みやすくなりました。おかげで読者も天狗のヒロインをかわいがりやすくなり、本作の面白さを素直に受け取れるようになったと思います。

これまで「感情の流れが自然かどうかが読みやすさを左右する」という理論を知ってはいたものの、そこだけがおかしい作品を読めていなかったせいで納得はできていませんでした。途中でその良し悪しがひっくりかえった本作のおかげで、ようやくこの理論を実感できました。


目つき悪い子かわいい子」(2巻) ハミタ

「目つきの悪い子は、たいてい良い子である」(ネットにそう書いてあった)を信じる田中くんと、良い子かどうかはさておきかわいい子だった目つきの悪い水野さんとのラブコメ。第七十五回以来の登場です。

巻末の「フリとオチを作る」やり方で描いているという話がその通りだなと思いました。しっかりフリを作りつつ、一瞬別の流れで忘れさせてから回収してくるので破壊力が上乗せされていると感じました。ただ代償にフリ部分の面白さが弱く、贅沢を言えばそこにももう一ネタあると嬉しいですね。


その着せ替え人形は恋をする」(10巻) 福田晋一

エッ


見返してみると、今週は結構な冊数読んでますね。なぜそんなに読んだ気になってなかったのでしょうか。それ以上に買って積読が増えたからでしょうか。


一般書籍

先週から読んでいる2冊とも読み終わりませんでした。じゃあ片方に絞ってても無理だったじゃん。


Web記事

たった16枚で世界を驚かせた!日本発ボードゲーム『ラブレター』10周年...きっかけは、手作りで出展した『ゲームマーケット』だった【後編】/アークライト代表・福本皇祐さんに聞く

ゲームマーケット運営であるアークライトの代表さんに、その歴史やボードゲームの魅力を取材した記事の後半です。

勝ち負けの要素が薄かったりそこに運が絡む部分が強いからこそ、感想戦が盛り上がってコミュニケーションが広がるのがボードゲームの魅力だという内容は、基礎の部分すぎて逆に見落としていた気もします。改めて言語化してもらったことに感謝します。


佐賀市が運営する通販サイトはなぜ2年足らずで閉鎖したのか

佐賀市が運営する特産品の通販サイト「さが きゃあもん か~と」が売り上げ不足で閉鎖することになったのを受け、ネットショップのコンサルタントさんが取材された記事です。

ネットショップの課題がまとまっており、とても興味深い記事でした。まず地域密着型のコミュニティを作ってからECサイトに誘導するなど、実践的な運営方法も紹介されていて、充実した記事でした。


累計100万フォロワーのandがインスタで『売れるリール動画』をつくるためのコンテンツ戦略を語る。選択型ギフティングでECの売上を伸ばせたワケ。

メディアコマースを運営する株式会社andさんに取材されたnoteです。

SNS動画コンテンツを作る際「プロモーショナル (商品やサービスの紹介)、エデュケーショナル (立ち上がってなにかしたくなる)、インスピレーショナル (教育やTIPSなど与える)、エンターテインメント (おもしろいもの)」の4軸から複数掛け合わせるといいという点、ギフティング(商品の無料提供)を選択型にすると欲しいものをプレゼントできて紹介の熱量が上がる点の2つが、特に面白いと思いました。


この辺は試遊会も始まって制作すべきものもまだあってで忙しかったと思うのですが、意外とちゃんとインプットできていますね。やるやん。


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