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いにしえのプログラミング 9 MS-DOSとLinux

(続き)まずは、「Linux」から書きましょう。今のLinuxは、「Ubuntu」などのディストリビューションが充実していて、マウスによるウィンドウ操作なので、「Windows」のように操作できます。しかし、コマンドラインからも操作できます。たとえば、シンプルな画面に「$」マークが出ていて、入力を待っている状態があるのです。Windowsでも、コマンドプロンプトが同じような画面です。Linuxでは、$のあとに「ls」と入力すると、ファイル一覧表が表示されます。文字でコマンド(命令)を入力するので、結果は文字の一覧となります。今の人たちは、マウスによるウインドウ操作に慣れてしまっているので、文字で入力して文字で結果を得るというのは違和感があるでしょう。

 しかし、私は、コマンドラインのLinuxには親近感があります。昔のパソコンは、Windowsではなく、MS-DOSで動いていたからです。電源を入れると、画面には、コマンドプロンプトの「>」が表示されるだけです。ここに「一太郎」だったら、一太郎用のコマンドを入力すると、一太郎が立ち上がりました。昔は、Wordではなく一太郎が全盛の時代があったのです。

 そういう時代に、「Windows 1.0」が発売されたと思います。あの時代は、ハードディスクは高級品だったので、フロッピーディスク装置が二つほどついていました。左右のフロッピディスクを読み書きしながら、Windowsのウインドウが動いていたと思います。しばらくすると、「Windows 3.1」の時代になりました。確か「>」のあとに「win」と入力すると、「Windows 3.1」が立ち上がったと思います。つまり、MS-DOSというOSの上にWindowsが載っていたような気がします。そうすると、「Windows 3.1」はOSではなかったのか。そういう時代を経て、「Windows 95」の時代になりました。さすがに「Windows 95」は電源を入れると、Windowsの画面になりますので、「Windows 95」はOSだったと言えるでしょう。

 そういうわけで、昔の人は、Linuxのコマンドラインは苦手ではありません。むしろ親近感を感じます。(続く)

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