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いにしえのプログラミング 3 エクセルがなかった時代

(続き)表計算ソフトがなかった時代を連想してください。そうすれば、COBOLの仕事が見えてきます。昔は、エクセルがなかったのです。もっと詳しく書けば、エクセルの前には、「Lotus 123」という表計算ソフトがありました。Lotusは、Windows3.1時代は、全盛を誇りましたが、Windows95に対応するのが遅れて、衰退しました。一説によると、Microsoft社がWindows95の情報をLotus社に提供するのが遅れたという。話がそれました。表計算ソフトがないと、どうなるか。たとえば、大学受験で、受験者が10,000人いるとします。受験科目は国語、社会、英語の3科目とします。この3科目の合計点数で合格者を決めるとします。合計点数が上位1番の受験生から上位150番の受験生までを合格とします。受験データの形式は、このようになるでしょう。受験番号、氏名、国語の点数、社会の点数、英語の点数、合計点数というデータになるでしょう。これで表計算ソフトがなかったら、どうするか。50人程度ならば、手作業で、なんとかなるでしょう。しかし、受験者が10,000人いるとなると、さすがに手作業では無理でしょう。今は、表計算ソフトがあるから、もはやCOBOLは不要か。しかし、受験者が100,000人になると、さすがにパソコンでエクセルにデータを打ち込むのは、つらいでしょう。そこで、教授が、採点した結果を入力票に国語75点、社会95点、英語80点と書き込み、その入力票をデータ入力業者が記録デバイスに入力するのです。この記録デバイスのデータを読み込んで、COBOLがデータ処理するのです。大学受験で書きましたが、これが銀行の取引データや入出金データとなると、膨大な量になります。銀行の窓口では入出金や振込の依頼票、通販で何か買うと銀行振り込み用の入金票が送られてきます。コンビニ払いも入金データとなるでしょう。まだまだ、COBOLは使われると思います。(続く)

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