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#12 ラブライブ!シリーズと『成長物語』

こんにちは.はたはた@土木写真です。

2022/08/13に『土木学生がアニメ聖地巡礼してみた!@沼津』という同人誌をコミックマーケットで販売します。

『アニメ聖地巡礼』と『沼津』という2つの単語でお気づきの方もいたかもしれませんが、ここで言う『アニメ』とはラブライブ!シリーズの1つ『ラブライブ!サンシャイン!!』のことでした。

ラブライブ!サンシャイン!!は聖地巡礼の事例の1つとして紹介される機会が多く、聞いたことはあるという方も多いと思います。

今回は、『ラブライブ!』シリーズ全体を俯瞰しながらこの作品について個人的に思っていることをお話したいです。ネタバレしませんのでまだ見ていない方へ、この作品を見る時の参考になれば幸いです。

※『ラブライブ!』シリーズはスマホゲームやライブ活動を始め、多くのプロジェクトが展開されていますが、今回はアニメシリーズのみ言及いたします。ラブライブのメディア展開・音楽の歴史などはこちらのラジオについて詳しく語られています。

1.ラブライブ!シリーズの概要・あらすじ

ラブライブ!の舞台は『高校でアイドル活動を行うことが人気になりつつある』世界線。その人気ぶりは『ラブライブ!』というインターハイも開催されるほど。

そんな中、自分たちの学校の魅力を上げるため女子高校生がアイドル活動を通して奮闘する物語です。

『ラブライブ!』シリーズは現在4作品があります。

・2013年 ラブライブ!(通称:無印)
・2016年 ラブライブ!サンシャイン!!(通称:サンシャイン)
・2020年 虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会(通称:アニガサキ)
・2021年 ラブライブ!スーパースター!!(通称:スーパースター)

作品名の前に書かれている年は、アニメシリーズ開始年を示す。

『無印』・『サンシャイン』については映画も制作されており、かなり人気の高い作品であることが伺えます。

※どの作品から見ればいいの?

複数シリーズが出てくると、どの作品から見ればいいの?という疑問が浮かんでくるかもしれませんが、基本的にはどの作品から見ても問題ありません。なぜならば、各作品で描かれている時代が数年程度ずれているため、他作品のネタバレがほとんどないからです

例えば『サンシャイン』では、『無印』に登場したアイドルグループに憧れて、アイドル活動を始めます。しかし、『サンシャイン』は『無印』の時代から数年経過していると言われています。そのため、『無印』で登場したキャラクターが『サンシャイン』で直接登場することは一切ありません。『アニガサキ』、『スーパースター』についても同じ世界線ではないかと言われていますが、描かれている時間がずれているのでやはり『無印』、『サンシャイン』のキャラクターが登場することはありません。

それを踏まえてのおすすめ視聴順ですが、2種類あります。

1.無印→サンシャイン→アニガサキ→スーパースター

順番に見ていく方法です。時間の進み方に沿った見方なので違和感なく見ることが出来ますし、音楽・作画の変化等を楽しむことが出来ます。

2.アニガサキ→無印→サンシャイン→スーパースター

虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会(アニガサキ)だけを先に見てしまう方法です。虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会(アニガサキ)はタイトルに『ラブライブ!』を冠していないことから他作品とは大きく異なる形で物語が進んでいきます。ストーリーが分かりやすく、初めてアイドルアニメを見る人にもおすすめの作品になっています。

特に1期 1~9話は『1話ごとにあるキャラクターに焦点を当てて、最後にそのキャラクターが歌を歌う』という1話完結のテンプレートに沿って進んでいきます。一人ひとりにスポットライトを当てていくと言っても、全体のストーリーも少しずつ進んでいきますので単調なストーリーに飽きることはないと思います。

他作品と比べて雰囲気も違いますので、『無印・サンシャインは面白くなかった』という人にも一度は見てほしい作品です。

2.ラブライブ!の魅力を考える。

ここからはネタバレはしない範囲で『ラブライブ!』という作品の魅力に踏み込んでみます。

2-1.ラブライブ!はミュージカル?

ラブライブ!シリーズで個人的に印象に残っている曲があります。
それがラブライブ!(無印)1話の最後に歌われている『ススメ→トゥモロウ』という曲。

制服姿で桜並木や校舎内で踊る様子が描かれています。最初に見たときは車を避けながら踊るの、あぶねぇとか思っていました。この『ススメ→トゥモロウ』がラブライブ!という作品の立ち位置を示しているのではないかなと個人的には考えています。

具体的には、アイドル活動に関するリアリティはあまり重要視していないということです。この後、1~2か月に一度のペースでどんどん新曲を作って踊っていきますが、現実には芸能界に所属していないと厳しいのではないかと思います。スクールアイドルという設定の現実性を気にし過ぎるとあまりこの作品を楽しめなくなるような気がします。

しかし、彼女らが抱えている感情についてはかなりリアリティがあります。高校生だからこその迷い・葛藤・喜びについて丁寧に描かれています。彼女たちが歌っている曲も自分たちが持っている思いが反映されているような気がします。『彼女たちの行動の裏にある思い』を読み解いていく形で私はこの作品を楽しんでいます。

自分たちの思いを歌・踊りで表現する。

これはかなりミュージカルに近い表現方法なのではないかと考えています。ディズニー映画が好きな方、ミュージカルが好きな方にもこの作品をオススメしたいです。
 

2-2.アニメの背景映像も楽しい。

先ほど、アイドル活動に関するリアリティはあまり無いという話をしていました。しかし、舞台となった場所のリアリティはかなり高いなと感じています。
例えば、ラブライブ(無印)は秋葉原・神田明神周辺が描かれています。
主人公の実家はなんと和菓子屋さん。秋葉原・神田周辺には老舗が数多くあります。地域性を上手く反映した面白い設定だなと思っています。
他の作品も舞台にする場所について丁寧に調べられているのではないかと思います。

2-3.ラブライブ!と成長物語

『ラブライブ!』を見ていると『成長とは何か』改めて考えさせられます。
成長について考える際、大きく分けて3つの着眼点があると言えます。

1.理想・課題はどこにあるか
▶まずは目標をしっかりと決めることが重要であると言えます。作品ごとに目標としている点が少し違うのが興味深い所です。
2.何の評価を重視するのか
▶大会の記録、自己評価、チーム内評価、学校内評価、他アイドルからの評価など。
様々な人から様々な評価をもらいます。それをどうやって受け取るか難しいところです。
3.チャレンジすることに対するリスク
▶何が何でも挑戦出来れば良いのですが、無謀な挑戦であればあるほど失敗するリスクが上がります。 

『ラブライブ!』はこの3点に沿って上手く彼女たちの成長を上手く表現しているなぁと感じています。

さらに面白いことに、作品ごとに状況次第で全く別の選択を取ることもあります。例えば『1.理想・課題はどこにあるか』について、ある作品では目標・方針を変えないという結論に至った一方、違う作品では目標をあえて大きく変えるという選択をした場合もありました。
自分ならどんな選択を取るのか、彼女たちがどんな風に問題を乗り越えていくのか、一緒に考えるのも面白いかもしれませんね。

この作品を通して、改めて『成長』することの難しさを感じます。試行錯誤しながら進んでいくしかないのかもしれません。

3.彼女らの活動は終わらない。

現在も『ラブライブ!』プロジェクトは様々なところで進められています。

個人的に注目しているのが、2023年からプロジェクトが展開されるアニメ『幻日のヨハネ -SUNSHINE in the MIRROR-』。こちらはラブライブ!サンシャイン!!に出演したキャラクターが異世界で生活する様子を描くいわゆる外伝に当たる作品のようです。

『ラブライブ!サンシャイン!!』のアニメシリーズは2019年を最後に一区切りしていたことから約4年ぶりの登場となります。

舞台はサンシャインの舞台となった沼津市によく似た街『ヌマヅ』となっています。

沼津市が異世界にあったらどんな街になるか

あまり見たことのない設定で個人的にも気になっています。

今後もどんなコンテンツが提供されるのか注目しておこうと思います。

4.『ラブライブ!』の楽しみ方は…

ミュージカルだと思って見てみると楽しめると思います。ぜひアニメに登場する女子高校生の立場になって、『自分ならこうする!』『このキャラクターはこうするんじゃないか』とあれこれ考えながら楽しんでみてください。

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