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#11 東京ビックサイト、どうやって行く?

0. 東京ビックサイト、どうやって行く?

こんにちは。第100回コミックマーケットの開催(2022/08/13・14)が段々と近づいてきました。私も出展に向けて着々と準備を進めているところです。

今回はコミックマーケットなどにイベント会場でおなじみの東京ビックサイトにどうやって行けばいいのか、解説します。

実は東京ビックサイトへ向かう方法は数多くあり、実はカオスな状態になっていることをご存じでしょうか。

今回は東京ビックサイトへのアクセスを見ていくことで、東京湾岸部における交通の現状・課題を見ていきます。
東京ビックサイトの行き方はこの地図にもまとめてあります。東京ビックサイトへ行く際の参考にしていただければ幸いです。

1. 最寄り駅の確認

まずは、東京ビックサイトへ徒歩でアクセス可能な駅を確認してみましょう。

最も東京ビックサイトに近い駅は
ゆりかもめの『東京ビックサイト駅』、
続いてりんかい線の『国際展示場駅』になります。
東京ビックサイトと言えばりんかい線!というイメージがある人もいるかもしれませんが、駅から3~4分程度歩く必要があります。

鉄道でのアクセスではこの2つの駅のどちらかを使うことになります。

続いて、ゆりかもめりんかい線について確認してみましょう。
ゆりかもめは新橋~豊洲を結ぶ新交通システムです。新橋駅を出発するとレインボーブリッジを渡り、お台場をぐるりと回ります。豊洲新市場を抜けると終点の豊洲駅に着きます。

りんかい線は大崎~新木場を結ぶ鉄道です。りんかい線はJR埼京線とつながっており、池袋・新宿・渋谷駅から乗換なしで向かう事ができます。

2. 新宿、羽田空港駅からのアクセス

まずは新宿・渋谷や羽田空港からのアクセスを見ていきます。

基本的にはりんかい線を利用して移動することになります。新木場行きに乗車して国際展示場駅で降ります。
池袋・新宿・渋谷から向かう場合は、りんかい線直通『新木場』行きの列車に乗りましょう。湘南新宿ライン『小田原』『平塚』『逗子』『大船』行き、相鉄線直通『海老名』行きなど別の行き先の列車に乗った場合は大崎駅で乗り換えます。
羽田空港から向かう場合は、天王洲アイル駅で乗り換えです。普通と区間快速のみ、天王洲アイルに停車するので羽田空港から乗車するときに停車駅を確認してから乗車しましょう。

3. 東京駅からのアクセス

問題なのが東京駅からのアクセスです。かなり複雑なので丁寧に深掘りしていきます。

3-1.鉄道でのアクセス

まず東京駅から鉄道を使って乗換なしで向かう方法はありません。
乗り換え前提で向かうことになります。代表的なルートとして2つ挙げます。

<東京>
▶JR山手線(品川・渋谷方面)▶
<新橋>
▶ゆりかもめ(豊洲行)▶
<東京ビックサイト>

<有楽町>
▶東京メトロ有楽町線(新木場行)▶
<豊洲>
▶ゆりかもめ(新橋行)▶
<東京ビックサイト>

新橋駅から向かうのが一般的なルートです。東京メトロ有楽町線を使うのが便利な場所にいる場合は豊洲駅を経由する方法もあります。
ただどちらも運賃が高くなってしまうのが難点です。

3-2.都営バスでのアクセス

次に都営バスを使う方法を見てみましょう。都営バスの場合、乗換なしで向かうことが出来ます。
都5-2系統が東京駅丸の内南口(駅西側)
東16系統は東京駅八重洲口(駅東口)
から発車します。
都5-2系統は銀座、築地、勝どきを経由する一方、東16系統は月島、豊洲を経由するため違う景色を楽しむ事ができます。運賃も210円しかかからないため、とにかく節約したい方にオススメです。

3-3.高速バス車両で移動?

2021年12月20日からJRバス関東が運営する『東京駅~国際展示場駅・東京ビッグサイト・東京港フェリーターミナル線』が開業しました。これにより東京駅と東京ビックサイトを高速バス車両で移動できるようになりました。運賃は350円と都営バスに比べやや高めですが、重い荷物を持っている場合、楽に移動したい場合は貴重な交通手段となりそうです。

3-4.東京の新たな交通機関、東京BRT

東京都心⇔東京ビックサイトの交通手段はさらに1つ増える予定です。
それは『東京BRT』。
東京都心部と臨海部の交通利便性を上げるために、連節バスを使って運行されます。
現在は虎ノ門・新橋から勝どき周辺を結んでいますが、将来的には国際展示場方面まで運行される予定です。イベント時には東京ビックサイトまで延長運転される予定です。開業時期は未定ですがおそらく今後数年以内に開業すると思われます。

現在の運行経路
★東京都都市整備局:都心と臨海地域とを結ぶ東京BRTについて
将来の運行経路
★東京都都市整備局:都心と臨海地域とを結ぶ東京BRTについて

運行経路を見てみると、東京都心と東京ビックサイトをほぼ最短距離で結んでおり、所要時間の短縮が期待されます。しかし、あくまで路線バス同様、一般道路を通行するためどこまで所要時間を短縮出来るか心配なところです。

【2023.8.11更新】
2023年7月16日にダイヤ改正が実施され、新橋⇔国際展示場間を以下のように運転されるようになりました。
所要時間:17分
運転本数:1時間あたり3本
料金:220円

運転本数に関しては、ゆりかもめ、都営バスに劣ってしまうもの
コスト・所要時間のバランスが良く、十分選択肢に入る交通機関となりそうです。

3-5.なぜここまでカオス?

東京都心⇔東京ビックサイトのアクセスをまとめると、鉄道でのアクセスがやや不便である一方、都営バス・JRバス関東・東京BRT3種類のバスがしのぎ合うことが予想されます。
ここまで来ると、だったら東京都心⇔東京ビックサイトを直線で結ぶ鉄道を最初から作ればよかったのでは良かったのでは?と思う方もいるかもしれません。これには理由があります。

これは2001年の豊洲新市場・晴海周辺の様子と現在を比較したものです。

2001年(左)と2022年(右)の豊洲・晴海周辺の地図
2001年時点では豊洲ふ頭付近に大きな空き地があることが分かる。
2022年現在は豊洲大橋、晴海大橋など数多くの橋がかけられている。
★「今昔マップ On the Web」より作成。

この時すでにゆりかもめが新橋~有明(国際展示場前)が開業しており、2002年にはりんかい線が全線開業します。この時、豊洲ふ頭、晴海ふ頭に空き地が広がっていることがわかります。かつて豊洲ふ頭には東京ガス工場が、晴海ふ頭には港がありました。2000年代以降ようやく再開発が進むことになります。

豊洲ふ頭には豊洲新市場が造られました。晴海には2020東京オリンピックの選手村が設置された後、晴海FLAGという住宅地になっています。

豊洲・晴海ふ頭周辺に元々人々が住んでいなかったため、ここに鉄道が引かれていないというわけです。

近年、豊洲・晴海ふ頭周辺のエリアでは開発が大きく進んでいます。一方で急増する需要に対応する交通インフラの整備が課題となっています。実際、豊洲・晴海ふ頭の近くにある勝どき・豊洲駅では2019年まで利用者が急増していました。勝どき駅では新たなホームが設置されるほどです。

★関東財務局:経済調査レポート(東京臨海部の開発動向と交通インフラ対応)

新たな鉄道の導入も検討されており、つくばエクスプレス線を秋葉原駅から東京駅経由で東京ビックサイトの近くまで延伸する構想もあります。

将来、東京ビックサイトへ向かう方法が大きく変わっているかもしれませんね。

4.アクセスまとめ

とにかく東京駅⇔東京ビックサイトの移動がカオスです。

・初めての東京!→新橋駅からゆりかもめ
・とにかく安く!いろんな場所にアクセスしたい。→都営バス
・重い荷物がある!→JRバス関東
・運転本数・所要時間・料金のバランスが秀逸!→東京BRT

と使い分けるのがいいと思います。

お気をつけて東京ビックサイトにお越しください!
お待ちしております。

 

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