読了:3分間コーチ ひとりでも部下のいる人のための世界一シンプルなマネジメント術

読了:3分間コーチ ひとりでも部下のいる人のための世界一シンプルなマネジメント術
伊藤 守 (著)

【概要】
わが国のコーチング界をリードする第一人者による、誰にでも、今すぐできて、自然に続く、
究極の人材マネジメント・メソッド。それが、この「3分間コーチ」です。
骨子は、著者がニューヨーク大学での講演でも話し、世界中から集まったコーチ達の喝采を浴びました。
もともとは、アメリカで生まれ、著者は、はじめてそれを本格的に日本に導入したことで知られますが、
それを、日本ならではの人材マネジメント手法として進化させ、それが、欧米からも注目されているのです。

その基本は、コーチングのスキルではなく、まず、部下のために3分の時間をとること、部下のことを考える時間をとることです。
マニュアル通りの質問技術を覚えることではなくて、部下を理解し、部下に話させ、部下を成長させることを目的とします。

では、具体的に、どんなときに、部下は、上司との会話を求めているのか本書では、その「場面」をあげることに重点が置かれています。
なぜなら、さまざまなマネジメント法はあっても、実際に、いつ、どんな場面で、
どんなふうにつかったらいいのかがわからず、結局はつかわれないのがほとんどだからです。

【所感】
「上司の言う通りに動くなら上司は要らない」
だから、関わって、介入しないなら上司というレイヤーはいらないということになります。
とはいえ、「毎日気の利いたこと言おう」と気負う必要も起承転結も必要なく
「続きはまた明日」、「今日も話せて良かった」と短い時間でも回数多くコミュニケーションを取ることが大事。

そして、本書でも登場するのが心理学者のアドラー先生で「人が仕事で失敗するのは、単に知識や経験が不足しているからではなく、その九〇%以上は、そこに関わりをつくり出せないからだ」と言います。
結局、人はコミュニケーションの中で仕事をする生き物だというのが本書で言われているテーマだと思います。

本書では『上司が部下のために時間を取って話す回数が多いほど、部下は積極的に行動する』と言います。
これは短い時間でも毎日1on1のFBしようという当社の文化にも通じる部分だと感じました。
逆に、上司部下お互いに負荷の少ない形で短時間でそれを実現するには、上司側にテーマを絞って対話する「問いの力」を磨く必要があるとわかりました。

反省点としては二点
①「ふだんから部下にどれだけ「好意」を示せてしているか」という部分でした。
人間の原理原則で「だれでも、自分を認めてくれる人と仕事をすることを好み、また自分のことを好きな人を好きになる傾向がある」と言います。そりゃそうだという話ですができているかと言われたら、反省点があります。

②アクノレッジメント:褒めるのではなく、事実を伝える。
⇒失敗のほうを観察しては、できていなことを見つけて「ほら、またやった!」と言わんばかりに、それを注意してしまいがち。
それも必要ではあると思いますが、本人もその周囲の人たちも萎縮させてしまうといいます。
もっと相手に現れている変化や違い、成長や成果に気づき、それを言語化して相手に伝えていくことを大事にしたいと思います。

次の3つを忘れないようにします。
1、部下について考える時間を持つ
2、短い会話でも回数を多くコミュニケーションを取る
3、人は職場に「居場所」を求めている

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