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「体力」「運動能力」について

皆さんこんにちは。
ジムトレーニング担当の鈴木です。

先週は自分の身体形態を把握してどう戦うのかを考えることの重要性をお伝えしました。
今回は、「体力」「運動能力」に焦点を当てて、パフォーマンス構造を考えてみましょう。

体力は、運動能力の材料のようなイメージと、前々回にお話ししました。
そこで、「走る(スプリント)」という動作についてみていきます。スプリントには、どのような体力要素が含まれているでしょか。
筋力、跳躍力、瞬発力、柔軟性(可動域)、持久力等があげられるでしょう。
結論から申しますと、これらの体力要素が高いレベルでバランスよく整っているのが理想となります。完ぺきに整っている人はなかなかいませんが、あまりにもバランスが悪いと運動能力の転換は期待できないか、どこかでパフォーマンスの頭打ちもあるでしょう。なぜなら、走るという運動能力は、あらゆる体力要素が複雑に絡み合い相互作用をしながら成り立っているからです。これは、投げる、跳ぶといったほかの運動能力でも同様です。

今回のポイントは、体力要素を鍛えていく場合、どの部分を向上させていけば今より走力があがっていくかを考えることが大切です。もしくは逆の考え方も必要です。トレーニングの結果走力があがった時に、何が良くなった、もしくは何が改善されたから、スプリント能力があがったのかを考える必要があります。全てを把握できなくても、ある程度そこを考えられると、次のステップの為に何をしなければならないかを考えることができます。逆に、そこを把握していないと、これ以上トレーニングしてもそこまで効率としてはよくない部分の体力要素にばかり注力してしまうと、パフォーマンスの停滞を招く恐れもあります

例えば、筋力不足という課題があり、一定期間筋力を向上させるトレーニングをしていきました。筋力と言っても様々な役割があり、力を発揮する意味や、自分の動作やスピードを制御する意味の筋力もあります。仮に、当初は出力の部分に課題があり、力やパワー発揮のための筋力トレーニングを繰り返し、その結果スプリント能力がある程度向上したとします。ここで「筋トレで出力が向上したから、もっと筋トレやって出力あげればいい」と間違った思い込みをしてしまい、ひたすら出力をあげる筋トレをしてしまうと、それ以上筋力をあげても走スピード向上に貢献しない、もしくは筋トレによる走スピードへの効率は低くなる場合があります。むしろ、出力能力は向上しても、その出力をコントロールする力が身につかなければ、逆に走りのバランスを崩してしまいます。つまり、最初の段階では、出力を向上することは正しかったのですが、筋力が十分向上した段階では、別の体力要素をしっかり向上させ、バランスのとれた体力要素を身に着けていかなければならないのです。

走りの学校には、様々なスポーツをされている方がいらっしゃると思います。そのスポーツに必要な運動能力は、どのような要素が大きく関わってくるでしょうか。そして、今の自分のパフォーマンスは、どの体力要素が強みで発揮できているパフォーマンスでしょうか。更に、いま自分にかけている、今後必要になる要素ななんでしょうか。少し考えてみてご自身のトレーニングに生かしてみてください。さらに、今回の話に加えて、先週お話したご自身の身体形態がどういった特徴があるのかも含め、考える癖をつけていきましょう。きっと日々のトレーニングの質が少しずつ、改善してくるはずです。

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