見出し画像

意識することの大切さ

こんにちは!

ジムトレーニング担当の江見です。

今回はトレーニングにおいて「意識」について一部論文に紹介しつつ、お伝えしたいと思います!

今回ご紹介する論文はこちらです。
Effect of Intention to Squat Explosively on Acute Countermovement Jump Performance
Mathew W OʼGrady , Warren B Young, David G Behm, Scott W Talpey :J Strength Cond Res. 2020 Feb 5.


かなりざっくり要約すると
「スクワットのトレーニングの時に、爆発的に上げる意識を持つとジャンプ能力が向上する」
といった中身です。

トレーニングのなかでも力という言葉を表現する上でいろいろな言葉があります。

最大筋力はもちろんのこと、力の立ち上がり(RFD)やパワー(POWER)といったいわゆる「力を出す」という言葉にもいろいろな要素があります。
力とパワーは、同一化されやすいですが、厳密にいうと少し違ってきます。
※力の立ち上がり(RFD)は、最大の力が発揮されるまでの時間のこと

ご存知の方も多いと思いますが、パワーは力×速度で表現されていて
速度由来によるパワーの発揮力由来のパワーの発揮の2パターンが存在します。

特に、「Sprint」においては、速度由来のパワー発揮が求められます。
そうすると必然的に、速度中心で発揮するトレーニングや練習が求められます。

ただ、力由来のトレーニングが必要ではないかというとそれは「No」です。

「力由来」言い換えると「速度が遅いトレーニング」は、速度が低い分、より重い重量が扱えます。

重い重量が扱えるということは、筋肉の肥大(容量up)や筋力(力の質up)が可能になります。

容量や質が上がると、パワーの発揮が簡単になって
例えば、今まで扱っていた重量(例えば、自身の身体)をより速く動かすことができるようになっていきます。

ただ、デメリットとして筋肥大などをターゲットにするとどうしても速度が出ません。
そればかりしているとゆっくりとした動きが中心になって実際のパフォーマンスが上がらないことがあります。

そこで、ピリオダイゼーション(期分け)などといったもの使用し、ゴールに向けて目的別のトレーニングを行いながら調整していきます。

では、筋肥大や筋力目的の力由来でのトレーニングでは速度を上げることは不可能か?というとそれも「No」です。

その理由が今回ご紹介した論文の研究の中身です。
トレーニングの際に、意識的に全力で上げるようにして行うと速度と力の立ち上がり(RFD)が上がったという報告があります。

たとえ、外からの見た目では遅く見えていたとしても、自分自身で全力で上げている意識があれば重い重量を扱っていても速度を上げられることが分かりました。

つまり、意識し、それを実行しようとすることが大切だということです。
それは、スキル練習でもトレーニングでも意識することが大切だということを意味します。


注意!!
いくら速度が上がるといってもあくまでも目的は筋肥大などなので、パワーの発揮の強化にはそれが目的となるトレーニングをすることが大切です。
特に、この研究などは重い重量を扱うトレーニングをすれば、その効果が直接影響して、足が速くなることを保証していません。あくまでも土台ができるということです。

ただ、闇雲にトレーニングするのではなく、なにを(What)何のために(Why)どう動かすのか(How)を考えながらトレーニングに取り組んでみて下さい!

ちなみに・・・
トレーニングやスキル練習は、自身の身体の状態がとても重要です。
姿勢や使い方などを調整したうえでトレーニングすることがなによりの近道ですので、体を整えてからトレーニングすることも頭にいれつつに励んでみてください!

ではまた!

走りの学校ジムトレーニング・研究室担当
江見

1)Effect of Intention to Squat Explosively on Acute Countermovement Jump Performance
Mathew W OʼGrady , Warren B Young, David G Behm, Scott W Talpey :J Strength Cond Res. 2020 Feb 5.

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?