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本当に楽しいことを楽しいと思うこと。

 なんとなく昔から、「周りの自分への目」を気にし過ぎていたHSPのおれ。周りに適応した結果、癖になってしまった思考のルーティンは数知れない。そんな中の一つが「自分は楽しいと思うけど、世間的にこれは楽しくないものなんだから、楽しいと思うのは勘違いだ」という思考だと思う。

 おれは20代半ばだが、カードゲームが好きだ。主に好きなカードはマジック・ザ・ギャザリングで、最近はポケモンカードにも興味がある。カードの絵柄の美しさにも心惹かれるし、何よりやっていて楽しい。楽しいからある程度真剣にやりたいし、真剣にやりすぎたくないとも思う。自分にとっては娯楽なのだから。

「カードゲームなんて子供の遊びだ」

「もっといいものに金を使え、カメラとか旅行とか」

「その歳になってそんなことしてて恥ずかしくないの?」

 かつての同級生に言われたそんな言葉が、今でも胸に刺さっている。いつしか「楽しいと思うのは、自分が間違っているんじゃないか」と思うようになった。

 逆に、「周りが楽しんでいるんだから、自分も楽しくないとおかしい」という思考も働くようになった。大人数で知らない人がいる飲み会や、あまり乗り気にならない集まりなんかも、「周りが楽しんでいるんだから、自分は楽しいはずだ」と思い込むようにしていた。いつしか、自分の楽しい感情は本当なのか嘘なのか、境が無くなっていた。

 自分の感情に正直になるという思考がおれにはまだできていない。自分の感性を正直に出すことが、周りからの批判につながることを恐れているから。

「楽しい」「悲しい」「面白い」「気が進まない」「むかつく」「ありがたい」「嬉しい」

 そんな当たり前の、喜怒哀楽を心から感じられるために。おれは明日もおれ自身のために生きていく。おれの人生は、おれのものであり、おれのためのものなんだから。


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