女系天皇と旧皇族と。日本と。

はじめに

 この記事は、個人的に女系天皇を容認するべきなのか、旧皇族の皇籍復帰を許可するべきなのかという論争についての、自分の思考を書き残すためのものだ。参考になりそうなサイトのURLを残し、自分が見直すことを主目的にしたのものだ。それと同時に、これが誰かの参考になることがあれば、とても嬉しく思う。

 これははっきりと最初に言っておきたいが、おれ自身は天皇家の相続問題に関してはどちらの立場にも立っていない。すなわち女系天皇を容認すべきか、それともしないべきか、に関しては中立の立場を貫きたいと考えている。いざ、どちらかを選ばなければならないとき(選挙戦での論点になった場合、若しくは国民投票が行われる場合)に改めて情報を集め、判断するだろう。

 一番情報が多く、中立的な立場であるように見受けられたサイトを最初に貼っておく。読む気力がある方なら、これをすべて読むことができるといい勉強になりそうだ。ちなみにおれは全部読む気力はなかった。

女系天皇

 以下のサイトで解かれている「Y染色体」の問題はとても興味深かった。

 また歴史上存在している女性天皇はあくまで「男系の女性」であり、「女系天皇」ではないというのも重要であるようだ。「女系天皇」と「女性天皇」には大きな差異があることを認識しておきたい。

女系天皇の問題点をまとめてみる。
・長い歴史において天皇は「男系」のみに相続されてきたので、男系の断絶は皇統の断絶を意味する。
・天皇のものでない「Y染色体」が入り込んでしまう(しかしこれは科学の発展の歴史から明らかに後付けのものなので、根拠としては薄く感じる)。

旧皇族の皇族復帰

 旧皇族とは1947年に皇室離脱した11宮家の方々であり、こちらの方々の復帰にもいろいろな問題点がありそうだ。参考になりそうなサイトを貼っておく。

 ただ、Wikipediaの情報を真に受けてはいけないというのは昔から言われているし、すべてをそのまま鵜吞みにするのは問題がありそうだ。しかし問題を挙げるとしたらこんなところだろうか。下二つは私が個人的に考えた問題点ではあるので、解決の目途が立っているのかもしれない。

・旧皇族には皇族の血統からかなり離れた人も居る。
・そもそも旧皇族の方はたくさんいらっしゃり、皇室の維持費をどうするのか。
・たくさんの人の中からどの方を選ぶのだろうか。

日本国憲法では

 日本は立憲主義であるから、憲法に反する法律は許されない。そして天皇家の相続をどのように行っていくのかも、もちろん記述がみられる。

日本国憲法 第一章 天皇

〔天皇の地位と主権在民〕
第一条 天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であつて、この地位は、主権の存する日本国民の総意に基く。

〔皇位の世襲〕
第二条 皇位は、世襲のものであつて、国会の議決した皇室典範の定めるところにより、これを継承する。

 このことから継承方法を決めるのは、国会であり、すなわち国民の代表である国会議員によって決められる。継承方法における持論を貫き通すには、選挙で勝つのが一番現実的な方法に思える。そうでなければまず立憲民主主義という統治形態から変える必要があるだろう。

現在の日本

 ここから先は持論であるので、なんの根拠もないことに注意していただきたい。

 さて、現在の日本において、天皇様の扱いはとても特殊なものであろう。まず誰からも敬称をつけられて呼ばれる存在は天皇様以外に存在しないであろうし、「陛下」という言葉の特殊性からもこのことはわかる。しかし「日本国民の象徴」とは何であるかを具体的に説明する言葉を持つ日本人は少ないであろう。

 天皇様いるから日本は成り立っていると論じる人も居るようだが、日本という国があるのは日本国民がいるからであり、憲法を定めたのも(形の上ではということになるが)平民であることからも、日本を作り上げているのは日本人そのものだ。天皇家が途絶えることと、日本が無くなることはイコールではない。天皇が続いても日本が滅ぶときは滅ぶし、続かなくても続くときは続くと自分は思っている。

 しかし、一部の方々(自分の認識の違いで、多くの方々なのかもしれない)が天皇様こそが日本の精神的主柱であると認識しているのは間違いないであろう。すなわち、この継承問題は議論を先延ばしにし続けてもいい問題ではないようだ。このコロナショックの後には、時間をかけて議論を進めていくべきであろう。

おわりに

 はじめにも述べた通り、おれはどちらの立場にも立たない。しかし、中立であることと、無関心であることには大きな違いがある。そんな思いからこの記事を執筆させていただいたが、誰かの参考になれば幸いだ。

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