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当時は、姉のことが怖かった。


私が小学生の時に親が離婚した。


そこから、母親が姉と私を引き取り、育ててくれた。

母親と私は比較的仲が良く、反抗期という反抗期は来ていないのだが、姉と私は、決して仲が良い訳ではなかった。


姉はストレスを感じると、私のことを母親に隠れて蹴ったり叩いたりしていた。


当時は、ただただ姉のことが怖かったのを覚えている。


そんな姉の姿を見た母親が、姉のことを叱っていたことも忘れられない。


話が変わるが、小さい時から仲の良い姉妹にすごく憧れていたらしく、母親に何度か「仲良い姉妹になりたかった」と言っていたらしいが、今思えばそれを聞かされた母親の身になってみると、結構辛かっただろうな、とふと思った。


そして姉は中学生の時からグレ始めていた。


夜帰ってくるのが遅かったり、髪の毛を染めたり、学校を休んだりと、母親のことを困らせていた。


高校もほとんど行っていなかったけれどなんとか卒業したが、大学生になってからはわずか1年ほどで中退していた。


そんな姉のことをずっと近くで見てきた私がずっと思っていたことは、


とにかく私だけは母親を困らせないように生きよう


ということだった。


学校にもちゃんと通って、部活も6年間頑張って、短大も卒業して、安定といわれる公務員にもなった。


姉は、大学を辞めたタイミングで、一人暮らしを始めた。


姉と離れてからは、もちろん喧嘩をすることはなくなったし、むしろ私に対する態度が以前よりも優しくなってきたと感じた。


好き勝手やって母親のことを困らせてきた姉のことを未だに許せないと思う反面、毎年私の誕生日になると必ずプレゼントを贈ってくれる姉のことをやっぱり憎めないとも思う。


姉は姉で、長子ならではの葛藤や妹に対する嫉妬などがあったのだろうか。


姉から意地悪をされたことは、この先一生忘れられないけれど、血の繋がった大事な家族であることも一生変わらない。


いつも私の一歩先を行く姉のことが憧れで、本当は大好きでした。


これからも、何かあった時は、すぐに助け合える関係性でい続けられますように。


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