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アメリカオペア留学出発前夜の気持ち


在学中に予定していた交換留学がコロナでキャンセルになった過去のあるわたしにとって、これは2年越しの念願叶ってのことのはずなのに、わくわくはついに0パーセントよ。不安しかない。

何が不安かって、オペアがどうとか、アメリカうんぬんの話よりも、これから先の人生の全てが不安。全部全部。

もちろん渡米に関して不安なこともたくさんあるよ。今日ヤマトからかかってきた「スーツケースを凹ませてしまいました」の電話が幸先悪すぎて泣きそうだし。あの2つのスーツケース重さ結構ギリギリで、超過料金なんてかかったらどうしようって、それもあるし、忘れ物ないかなとか、手続きのし忘れとかないかなもあるし、本当にお金の余裕がないから、余計なお金がかかることに敏感になりすぎて、ほんとう、参ってる。心が。でも、お金のことは、いざとなれば両親に助けを求めることができる。実家にも余裕があるわけじゃないけど、応援してくれているし、いつだって全力を尽くして助けてくれるっていう安心感がわたしを糸一本で繋ぎ止めてくれてる。感謝しかない。できるだけ頼りたくはないけど、仕方ない。出世払い。

他にもあるよ。例えば、ドタバタすぎて全然勉強できてない運転免許の筆記試験とか。そもそも左ハンドルでの運転とか。安すぎたeSIM本当に無制限で使えるんかなとか。拙いわたしの英語力とか。ホストファミリーとうまくやっていけるかな。ちゃんとお世話できるかな。好きになってもらえるかな。楽しくしてあげられるかな。事故怪我なく一年過ごせるかなとか。すでにホームシックなわたしのよわよわメンタルとか。小麦の合わない体質とか。お腹痛くなりませんようにとか。病気したらあのしょぼしょぼ保険じゃどうにもならないぞとか。

お金で解決できることって、多いよね。

「がんばって」じゃなくて「楽しんで」って、「がんばる前に帰っておいで」って、送り出してくれる家族が唯一の救い。絶対そんなことしたくないけど、うれしい。心持ちが全然ちがう。

帰国前に完成させたい就活用のポートフォリオとか。Mac壊れたら人生終わる。ちょっとでも作品数増やすために毎日かくって決めた絵日記。再開したインスタのことも不安。こんな精神的に参ってるときに、SNSなんて劇薬使っていいのかな。でも、将来的には、オペアでできた繋がりをものにするには、インスタやらないのもったいなすぎるんだもんな。がんばる。ポートフォリオに載せたい気持ちもある。写真いっぱい撮る。がんばる。

帰ってきてからのことも。復学のこと。あと一年分の授業料。就活のこと。卒制のこと。ポートフォリオ…。そもそも本当にこの分野?とか。楽しいんだけど、楽しかったんだけど、好きなんだけど、そこでお金を稼ぐということ、仕事にするっていうことの厳しさ。常に人と比べられる世界で、やってける?勝ち取っていける?そんなガッツある?熱意ある?ていうか、卒制のためだけに授業料…。就活しながらじゃ大してバイトもできないだろうなとか。卒業して就職して、次に待っているのは奨学金の返済。年金もストレートの大卒より4年くらい遅れて収めることになるし。英語ペラペラじゃなくてベラベラぐらいにならないと、見合わないなあ、費やした時間とお金。そこのプレッシャーも。自分で自分にかけてるだけなんだけど。

わくわく0パーセントになっちゃったって書いたけど、楽しみなこともあるよ。何もかもうまくいっちゃったらどうしちゃいましょう、って。

わたしのことをすごく気に入ってマッチのリクエストをくれた優しくて温かいホストファミリーとすごくすごく意気投合して、本当の家族みたいに楽しい時間を共有できて、1歳半のホストキッズもわたしにすごく懐いてくれて、大好きになってくれて、一年後もう帰りたくない!って思っちゃうとか。

わたしの英語は実は今もそんなに悪くなくて、どんどん成長して、帰る時にはもうベッラベッラになってて、「1年住んでただけなの!?」って驚かれるくらいのレベルになったらどうしちゃいましょうとかね。ついでに中国語まで習得しちゃうとか。(ホストペアレンツは中国出身。)

アメリカの空気がものすごく性に合って、ホームを感じちゃうとか。新しい風に吹かれて、インスパイアされて、ポートフォリオに収まり切らないくらい創作意欲湧いちゃうとか。

ファミリーの飼ってるかわいい大型犬とか。

いろいろな国から来たオペアの友だちがたくさんできて、世界中に友だちがいる!なんてことになるとか。将来、「来月ブラジルに旅行に行くから、会わない?」って誘えちゃうようなことになっちゃうとか。一生の付き合いをしたいと思うような心の友に出会えて、かけがえのない繋がりを手に入れることになるとか。

あ、ちょっと楽しくなってきたかも。

不安材料ばっかり数えててダメだったね。心配だったから、いっぱい考えて準備したら、心配減らせるかなと思ったんだよ。準備万端?わかんないけど、多分大丈夫。ビザとパスポートとクレジットカードあるし、あとは飛行機に乗り遅れなきゃ、無事着くとは思う。eSIMうまく働いてくれよ。(SIM買えばよかった…)あ〜ドキドキ

あと何回血の気引く思いするんだろうって怖いんだよね、この一ヶ月そんなことばっかりだったから。ほぼわたしのポンコツのせいなんだけど。不運も重なり、でもその度にどうにかなっちゃうのはやっぱり最後の最後には運がいいんだよなわたし。それまでのヒヤヒヤハラハラがしんどいんだけど。大丈夫。どうにかなるよね。

留学したい、日本じゃないところで暮らしてみたいっていうのは、中学生の頃からの夢だった。あの頃の素直で、でも軽はずみな憧れに縛られているだけのような気もするけど、一度諦めたこと、前を向こうと思って別の道を歩き始めて、でもそれは自分で思っていたよりもずっと替えのきかない夢だったことに気づいたから戻ってきたの。この「拾いそびれたこと感」は間違ってないと思うんだ。時間の流れとともに薄れていったとしても、死ぬまで消えなかったと思う。どうしてもそうしたかったというよりは、そうしないことには他のなににも集中できないような気がしただけ。

アメリカがよくてもわるくても最悪な一年でも、オペア終わって帰ってきたら、今度こそやるべきことやれると思うんだ。清々しい気持ちで。だから行くのさ。どうせもう行くしかないんだし。うまくいかなかったら死ぬほど辛くて悲しくて打ちひしがれると思うけど、どうせもう行かないって選択肢はないんだし。うまくいったら死ぬほどうれしいと思う。自分で自分に「よくやった!」って言えると思うよ。

わたしってどう考えても留学行くようなタイプの子じゃないんだ。しかもアメリカって。全然自分に自信ないし、積極的でもないし、ポジティブでもないし、気にしいで、インドアでぐうたらで、一人で描いたり書いたり読んだり聞いたりしてるのが好きだし。ここ数年はますますそうだし。でも行くんだ。拾いそびれたから仕方ないの。

家族が恋しい。今日の夕飯は炊き込みご飯と紫蘇と大根おろしのハンバーグと生ハムのサラダとパイナップル。お母さん大好き。お母さん大好き大好き世界で一番大好き。お父さんも好き。

大学生のとき留学だめになって、これからどうしようかたくさん考えて美大に行くことを決めたわたしに、お母さんは「ミスチルも言ってるもん『長く助走をとった方が遠くに跳べる』みたいだよ」って言ってくれた。

動き出したわたしの夢も高い山を超えて、星になれたらいいな。

今のところ、怖くて不安で心配なだけだけど、ちょっとずつ楽しくなったらいいな。

目標書く。

[絶対]
・人と比べない
・子どもの安全
・英語だけはがんばる
・後回し癖一切合切封印

[頼むから]
・毎日絵日記
・架空でいいから使える10作品

[できれば]
・コーディングやってくれ
・50万円くらい貯金して

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