練習試合のお話。

   少し前になりますが、我がチームは練習試合を行いました。2日間とも相手は違いますが両日ともに2チームでの練習試合でした。力関係については両チームともに、うちとは少し差があるチームでした。結果的にも初日は全勝。2日目は2セット落としはしましたが内容的はそこまで悪くはありませんでした。また、3年生裏エースのS君を怪我で欠いての2日目、1年生の新戦力であるN君の成長が見られた練習試合でした。

練習試合初日の相手は、練習試合こそ初めてではありましたが、同じ市内のチームで、地区大会でも対戦経験があるM中学でした。小柄ではありますが非常にシャープな打ち方をするサウスポーエースがチームを引っ張ります。この日は午後からの半日練習試合で5セット行いました。1セット目、2セット目が本当に悲惨なものでした。点数は(28ー26、25ー20)でした。ですが、この2セットから得たものはとてつもなく大きかったと思います。コートの中に笑顔はなく、何がしたいのかな?この子達ってこんなに魅力がないチームだったっけなー?そう思わずにはいられませんでした。そしてその2セットが終わった後、相手チームに少し時間をもらい私は子供たちと話をしました。

「外から見てたけど、君たちのチームにはなんの魅力もなかったぞ」

「うちってこんなに面白くないチームだったっけ?」

「本当に好きなことやってるの?」

そう問いかけると子供たちからは、

「楽しくない。全く楽しくない。」

魅力があるチームって何?という私の問いかけには、エースのW君が真っ先に口を開き、

「強いチーム、笑顔があって楽しそうにバレーして勝つチーム」と答えました。

「君たちは、身長も伸びた、身体もできてきた、技術も付いてきた。けど、数ヶ月前の君たちにはあった、何かが今はないぞ。バレーは上手くなった、そして強くなった。県で1番取れる力は備わった。でも本当に必要なものはなくなったぞ。」

「本当に必要なものって何なんだ。コートの中で自分たちで作り上げて答え出してこい。」


子供たちは本当に強くなりました。強い相手に対しても、必死に自分たちのバレーをしながら勝負を楽しみます。ただ、ふとした時に何もかもを投げ出してしまう時があります。正々堂々と勝負する時もあれば、自分の気分でバレーをしてしまう時があります。中学生という年齢も関係があるのかもしれませんが、それがあまりにもひどい時があるのです。それがモロに出たのがこの初日の2セットでした。明らかに相手を舐めたプレースタイル。

「俺らはこれくらいやってれば勝てる」

力を抜いていました。

「全力でやるから勝ったら嬉しい。全力でやるから負けたら悔しい。」

私はそれを感じてほしかったのです。好きなことをやっているんだから、楽しくやってほしいし、勝負には全力であってほしいと。そこを上手く伝えることができていない私の技量不足でもありますが、、、

今のメンバーでバレーボールができる時間も残りわずか。本当に大切なものを掴み取らせてあげないといけません。頑張らないと!!!

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