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湖に行きたい

自分が生まれたのは北海道の苫小牧市というところで、札幌から60kmほど南の太平洋岸にある。子供の頃はよく釣りに行っていて、近所の海岸や港なんかで、アブラコ(アイナメ)、カレイ、ソイあたりを釣っていた。中学生くらいになるとルアー・フライにハマりはじめ、父親に頼んで支笏湖によく連れて行ってもらった。支笏湖では小さいアメマスが何度か釣れたくらいで、釣果としてまともに釣れた記憶はないが、とにかく楽しかったのはよく覚えている。

東京に出てきてからは、何度か「釣り堀」に行ったことがあるくらいで、すっかり釣りからは遠ざかってしまったのだが、どういうわけか去年あたりから無性に釣りがしたくなった。釣りがしたいというか、湖に行って、釣りがしたい。川や海にはなぜかそこまで惹かれない。
湖の何がよいのか考えてみると、まず広くて解放感がある。ここまで都会の暮らしに慣れてしまうと、野球場ですら広いなー解放感があるなーと思ってしまう。まあ広さで言えば当然海の方が広いが、海は湖に比べて風や波が高くなることも多いし、何より海水は掃除が面倒だ。川の場合はよほど川幅がない限り、解放感は感じられない。加えて常に水が流れているため(当たり前である)、なんだか忙しない気がする。その流れが冷涼な空気を運び、さらに水の流れる音に癒される人もいるだろうが、とにかく今自分が求めているのは解放感と静けさ、ということのようだ。理想としては誰もいない静かな湖畔で釣りがしたい。ちなみに何か特別嫌なことがあったとか、何かに悩んで思い詰めているとかではない。

奥多摩の釣り堀
おいしくいただきました

当然のことながら、釣りをするにはまず道具がいる。まずはロッドとリール。これはすぐ飽きる可能性も考慮してメルカリで手頃なものを探すことにしたが、結局リールは買えたものの、ロッドはちょうどいいものがなく、Amazonで新品を買った。
ちなみに中学生の頃、お年玉を貯めてダイワのルアー用の一番安いロッドを買ったのだが、グリップ部分はスポンジ(EVAというらしい)で、ずっとコルクのグリップに憧れていた。大人になってしまったので、数クリックするだけで、あっさりとコルクグリップのロッドが家に届いた。
あとはルアーである。これはお店の人に訊くのが手っ取り早いだろうということで、渋谷の釣具店に行った。東京近郊で湖でルアーフィッシングができそうなところで検索し、適当に本栖湖にあたりをつけ、店員さんに「本栖湖で鱒を釣りたいんですけど、どのルアーがいいですか」と訊いて10個ほど選んでもらった。
改めて思い出したことだが、釣具屋さんは楽しい。とにかく楽しい。壁を埋め尽くすルアーや、ガラスケースに入ったピカピカのリール、繊細に並んで立てかけられたロッド、などなど。見ているだけで本当にワクワクする。
その他釣りに必要そうな小物も同時に購入。
あとは湖へ行けば、釣りができる。(続く、かもしれない)


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