今の世に天皇僭称は可能か?

太平洋戦争の終結後、熊沢天皇という人が世間で注目を集めました。

彼そのものに関してはここでは割愛して適当にウィキペディアのリンクを貼っておきますが、

彼のような「自称天皇」は、戦前戦中の厳しい取り締まりが無くなった反動と、GHQ体制下により保守派が逼塞していたこともあってか、日本各地に何人も出てきました。

当然と言うべきか、それらの人々は特に社会的地位を得られることもなく、世間から次第に忘れられていったのですが、もし、今の時代に天皇を僭称するような人が現れた場合、社会の反応はどうなるでしょうか?

熊沢天皇の場合は、天皇が神という存在から自ら人間であると宣言した激動の時代であったこともあり、天皇とは何か、ということをある意味世間に問うたような存在でした。

熊沢天皇の自称僭称を批判する人は当時もたくさんいたはずですが、だからと言って社会的に抹殺されることもなく、法的にさばかれることももちろんありませんでした。

しかし、今の時代で同様の事をすれば、法的な対応を政府が行うかどうか分かりませんが、少なくとも世間からの反発はものすごいものになるんじゃないかと思います。

その自称者の卒業アルバムや同級生、担任の先生のコメントがワイドショーで流れるはずです。

さらに今はSNS全盛の時代ですので、SNS上ではネットミーム化されてネットのおもちゃになる一方、過激な非難や誹謗中傷によって攻撃されるのは間違いありません。

また逆に、擁護というか利用というか、その自称に乗っかって信者になったり金儲けのネタにしようとするための賛同者も出てくるでしょう。

本人だけがその境遇に陥るのであれば、行き過ぎた非難や暴力行為は間違いなく駄目ですが、節度を持った批判を浴びるのは自業自得です。ただ、どう考えても現代社会ならあっという間に身バレした上でその家族の人生もメチャクチャになるんだろうな、と想像できます。

まあ、一番可能性が高いのは、誰も気にも留めず、その主張を一切合切無視されてしまい、最後にはアレな人だと思われて終わり、という結末だとは思いますが。

かつて有名だった人とかが世間の注目を再度集めるために、天皇を自称するということがあれば、世間から無視されることはないでしょうけれど、その場合は一般人以上の炎上になるんでしょうね。

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