ガンバ大阪監督交代を受けて1人のサポーターとしての感想

ガンバ大阪の片野坂監督が解任され、松田コーチが昇格となりました。

ついに来るときが来たかとは思いますが、むしろそれ以上に
「今さら?」
という感覚もあります。私自身の感情としては、7月16日の大阪ダービーであまりに無念な逆転負けを喫したときに、これで監督を代えないなら強化部は降格してでも片野坂体制で行くのだな、と覚悟しました。そしてその後のPSG戦、京都戦、清水戦と続いてきて、そ今、交代するのですから正直意味が分かりません。

昨年に引き続きシーズン中での成績不振による監督交代となりましたが、それが不名誉だのどうのこうのというレベルではありません。直近の5年で4回残留争いしているのですから、今のガンバ大阪はその程度のクラブです。

それよりなにより、片野坂氏が既にチーム内でのガバナンスを持っていないのではないか、という感じはずっと前からしていました。それを強く感じたのは、6月26日のアウェイ札幌戦でした。スコア自体は1−0ながら、ガンバのチャンスは少なく、守備はズタズタで、選手交代の意図も感じられず、選手がどうやって動けば分からないように見えました。

監督がチームを掌握できていない状態なのではないか?とその時はかなり疑問に思いましたが、3日後の広島戦で前線に入れた坂本が躍動したこともあって2−0と快勝して、個人的には混乱しました。次の浦和戦でも最後にPKで追いつかれたものの前半は非常に良い内容でした。

しかしそこから、湘南、川崎、鹿島に負け続けて件の大阪ダービーでの敗戦と続きました。

同じ展開は5月にもありました。5月8日の神戸戦では中村仁郎ら前線を入れ替えて臨んで快勝、続く柏戦でも勝利して、消化試合のルヴァンカップを挟み、5月21日の大阪ダービーで3−1と惨敗。続く鳥栖、マリノスにも負け続けました。

今年のガンバはたまに良い内容で勝ってもそれが続かず、低迷してから選手ややり方を変えて良くなったと思ったらそれが続かずまた負け続ける、の繰り返しでした。

開幕前の東口の怪我、開幕後にも宇佐美が怪我、そしてコロナ陽性続出によりユース所属の南野・桒原を使わざるを得ない選手事情もありました。その点は監督の責任ではありません。ただ、あまりにも負けすぎましたし、武蔵・食野らを補強してもそれが効果的にならなかったという結果が厳然と存在します。監督にも責任はあります。それを受けての監督交代というのは仕方ありません。

しかしそれよりも、J1でも上位の予算を誇りながら、この5年で4回残留争いしているチーム成績に対して責任を取るべき人がいるはずです。それで選手層が薄いなら補強が下手くそということですし、補強した選手が活躍しないなら取る選手を間違っているのです。

今シーズンは残り10試合、松田監督に運否天賦のような状況になってしまいました。目をつぶってエイヤーと走るしかありません。ここから抜本的なチーム改革などしている場合ではないでしょう。

ただ、運良く残留できたとしても、クラブの上の方も人を変えるか方法を変えるかしない限り、また来年も残留争いすることは目に見えています。

クラブの幹部が、ガンバが毎年残留するのが精一杯な程度のチームで満足しているなら変わらないでしょうけれど。

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