2021年7月31日東京五輪サッカー男子準々決勝日本対ニュージーランドTV観戦の感想

グループリーグを3連勝でしっかり一位通過した日本は、準々決勝でニュージーランドと戦います。他のチームに比べると世界ランキング的には一番イージーな相手と思ってしまいますが、初戦で韓国相手に1−0で勝っているチームなので、東アジア的なフィジカルだと厳しい相手かも知れません。

森保監督の采配もネットを見るとアレコレ言われていますが、ガンバサポーターとしては3試合とも元ガンバの堂安と谷がスタメンで出ているので、その点だけは満足しています。細かい采配は別として。

今日は準々決勝の4試合が17時から1時間ごとに開催されます。テレビ・スマホ・タブレットなどを使えば誰でも同時に見ることが出来ます。ちなみに17時までは、15時開始のJFLの奈良クラブ対マルヤス岡崎の試合もYouTubeライブで観戦、と思っていましたが、雷で中断した後に再開させずに中止となってしまいました。

ともかく日本は勝つのみですが、思えば2000年シドニー五輪では準々決勝が南米や欧州の強豪ではないアメリカが相手で、戦前にはそう難しくないという雰囲気が漂っていたのを思い出してしまいます。結果はPK戦までもつれて最後に中田英寿のキックがポストに弾かれて敗戦となりました。

いざキックオフすると、悪い予感が半分くらいは当たってしまいました。前半はチャンスはあるが少なく、35分にはゴール前中央であわやというシュートまで打たれてしまいました。

日本はニュージーランドをリスペクトしすぎのようにも見えましたが、甘く見て失点するよりはマシです。ニュージーランドの方は決定機を決めていれば100点満点の前半になっていたでしょうけれど、この点は日本にとっては幸運でした。

後半も流れは変わらず、日本はカウンターとセットプレーに警戒しながらリスクをあまり取らないサッカーを続けます。

24分に林から上田、相馬から中山にスイッチしました。

谷がシュートやクロスをキャッチ・パンチングする場面も多くなってきました。谷を含めた守備陣のプレーが安定していますので失点の心配はあまりありませんが、内容的には五分五分くらいになってきました。こういう展開になると、本来格下のチームは色気が出てきて隙が見えてくるので、そこは狙い目でしょう。

82分には堂安が右サイドから決定的なクロスを入れましたが上田のシュート、85分のドリブルで持ち込んだ堂安のシュートもそろって相手GKのブロックに遭います。

結局後半もスコアレスで延長突入となりました。ニュージーランドとしては想定内、日本としては想定外の延長戦になったかも知れません。

ここで日本が旗手と田中を下げて三苫、板倉を入れました。ニュージーランドが日本のドリブルをファウルで止めて警告を受けたシーンが何度もありましたので、もっと早めに三苫を入れて仕掛けさせた方が効果的だったかも知れません。

95分には三苫のスルーパスに上田がシュートもこれもブロック、101分にはカウンターから久保が右足シュートもGKキャッチ。102分の堂安のシュートは惜しくもバーの上。

直後にニュージーランドが日本ゴール前でフリーでボールを持ちましたが足を滑らせて日本は助かりました。

延長前半もスコアレスで、勝負は最後の15分にかかります。ここで日本は三好を投入し堂安を下げることになりました。後半途中から切れが出てきた堂安を下げるのは大きな賭けになります。

延長後半開始すぐの相手FKからは決定的なシーンもありましたが、何とかクリア。

その後も一進一退ながらお互いにゴールが決まらず、結局延長もスコアレスで終了。ついにシドニー五輪と同じく準々決勝でのPK戦です。

PK戦に前向きに臨めるニュージーランドと、負けたらヤバいと焦りを抱えて挑む日本という構図となりましたが、PK戦は2本目を谷がドンピシャで止め、3本目も相手が外したため、4本のキックで日本が勝利を収めました。

本当に厳しい戦いでした。終わってみればもっとやりようはあっただろうと思うところもありますが、勝てばOKです。17時開始のスペイン対コートジボワール戦も延長でしたし、決勝トーナメントで楽な試合があるはずもありません。

言うまでもなく、この試合のマン・オブ・ザ・マッチは谷晃生なのは誰もが認めるところでしょう。ガンバサポとしては誇らしいですが、昨年に出場機会を求めて湘南に移籍したのは100%正しい選択だったことを、ここでも証明できました。ただ、ここまでのプレーを見ると多分、ガンバに戻らずそのまま欧州移籍するでしょうねえ……。

グループリーグの3試合は谷の活躍するシーンは少なかったですが、今日の苦戦は谷のためにあったと思いましょう。森保監督にはモヤモヤする人も多いでしょうけれど、最大限に失点をケアしながらの試合運びだったのでしょう。

次は8月3日(火)20時からスペインです。大会直前のテストマッチでは1−1で互角の勝負が出来た相手です。これに勝って日本サッカー史に残るチームになってくれることを祈りましょう。

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