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ネット障害で使えなくなるのは「スマート」ではない

先日、500円で購入したAmazonスマートプラグは結局、スティックPCのACアダプタにつなぎました。このスティックPCがUSB-Cのケーブルをつなぐと勝手に電源オンになるタイプのパソコンのため、本体にある電源ボタンを押さなくとも、スマートプラグをオンにするだけでWindows11を起動できます。

使い道を決めずに購入したスマートプラグの一応の使い道が出来ましたが、その数日後にAWSの障害が発生しました。US-EASTのリージョンだったため、日本では大きな被害は出ませんでしたが、任天堂のサービスには影響が出たようです。

それよりもむしろ、SwitchBotがAWSで稼働していたためにそれを使えなくなって結局様々な家電も世界中で使えなくなったみたいです。Twitterでは結構な阿鼻叫喚具合でした。

スマートプラグが使えたかどうかはAWS障害発生時に仕事中で不在だったので試せませんでした。ただ、私の場合は生活上で例えスマートプラグが使えなくなっても特に不便ではないレベルの使い方でしたのでどちらでも良いのですが、生活に直結するような使い方をしている人は、さぞ困ったことでしょう。

ただ便利にするためだけに使っているなら多少の不便で済みますが、身体に不自由がある人が、押しづらいスイッチを押してもらう、あるいはスマートスピーカー経由でリモコン操作するというような使い方をしているのであれば、不便どころの話ではありません。場合によれば生命の危機にもなりかねません。

クラウドサービスのマルチリージョン化、マルチクラウド化すればいい、するべきだという意見は、こういうクラウド上の障害発生時に必ず出てきますが、障害が起きなければ単に大きな経費がかかるだけです。障害が起きる確率・障害が起きたときの損失だけを考えれば、大半の企業・サービスは結局そのままの運用を選びます。

絶対に障害が起こさないウェブサービスなど存在しません。サービス運営企業もきっちりしているところもあれば杜撰なところもあるでしょうけれど、利用者側も全面的に信頼するのではなく、もしものことを考えるとスマート家電などの運用プロセスを多重化するしか、当面の対策はないでしょうね。

そもそも、自分の部屋や家の中だけで使うスマート家電などが、アメリカのクラウドコンピューティングサービスの障害で使えなくなる仕組みもいかがなものかと思いますが、こういうものをローカルな内部だけで閉じた運用というのは出来ないものでしょうか?

サービス運営企業にしてみたら、利用者のデータを得ることで利益や知見を得るのでしょうから、ネットを遮断しても使える仕組みにはしたくないのでしょうけれど、電気のスイッチを押す装置をBluetoothやLANでローカル的につなげて出来れば、一番安全だと思いますが、そういう仕組みなんてどこかにないものなんでしょうか?

Bluetoothのみでスマホをつないでやり取りするアプリだってあるのですから、不可能ではないと思うのですが。

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