森保監督の日本代表監督契約延長について

ワールドカップでの敗戦後、次期監督について初めのうちは年内に目星を付けて年明けに正式にオファーといったことも言われていましたが、実際には森保監督継続ということになり、その分早く話も進んだようで2022年内に決まりました。

契約締結後に日本サッカー協会の田嶋会長と森保監督の記者会見がありましたが、会見時の会長の発言はともかく、今回の契約は最上ではないが悪くもないと個人的には思っています。

これまで、日本代表監督はワールドカップ後の新監督選定時には、大会中のサッカーでは駄目だ、という理屈で4年毎に転々としてきました。

森保監督否定派にとってみたら悪夢の4年に続いてさらに2年、おそらくその後にも2年が続くことになりますが、そもそも日本代表監督に日本サッカー界の命運が掛かるという状況の方が問題なのです。

サッカー界の向上は、代表戦の結果だけで左右されるべきではなく、育成年代からプロ、アマチュア、シニアも含めてあらゆるシーンでの発展を目指すべきです。もちろん、ワールドカップでの日本代表の戦績によってスポンサー料や放映権料も上下するでしょうから、全く無関係とは言いませんが、森保監督になったことで絶望するべきでもないでしょう。

サッカー監督の仕事の中には、コミュニケーション能力を発揮してチームをまとめて戦いに挑ませることも含まれているはずで、その点では森保監督は問題ないでしょう。否定派にしてみたら戦術や選手交代で不安視しているのでしょうけれど、その逆(戦術や選手交代が良くてコミュニケーション能力に欠ける)の監督なら良いのかというと、そういう訳でもないでしょう。というかハリルホジッチ氏がそんな感じっぽいですが。

監督に必要な資質において何でも兼ね備えているような監督は、そもそもどこかの監督をしていますし、選手と接する時間の短い代表監督は倦厭されます。そういうマイナス面を打ち消してハイスペックな監督を連れてこようとすれば相当な年俸を設定しないといけません。

ただ、代表チームの成績は代表監督の手腕のみでもたらされるのではなく、代表に選ばれるレベルの選手の育成、成長、海外移籍と現地での活躍にも大きく影響されます。

代表監督に多額の資金を突っ込むよりも、そのお金を使ってアンダー世代の代表やトレセン、各クラブの指導者の方に、海外の優れたコーチを呼んできた方が、将来の代表チームの成績に大きな成果をもたらせるのではないでしょうか?

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