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iPhoneはいつまでLightning端子を搭載するのか

また来月になるとAppleがiPhoneの新製品を発表するはずです。一部の噂ではApplePencilをiPhoneで使用できるようにするとかしないとか、結構刺激的な話がありますが、端子は代わらないんでしょうか?

iPhoneを始めとするApple製品には、Apple独自のLightning端子が搭載されています。採用されたのは2012年ですのでそれほど古いわけではありませんが、元々たしかUSB2.0ベースのはずで、データ転送などでは速度が遅い規格になってしまっています。

今のiPhoneなどではそもそもケーブル経由でデータのやり取りをMacやWindowsと行う場面も少なくなっているので別に気にならないといえばそうなのですが、そうすると今のLightning端子は単なる充電用端子ということになってしまいます。

各社ノートパソコンでは各社独自端子での充電ということは良くありますが、スマートフォンやタブレットで独自端子による充電なんて今ではマイクロソフト社のSurfaceシリーズぐらいでしょう。Lightning端子の無駄遣いといえば無駄遣いとも言えます。

もちろん、Apple側の言い分としては、低品質のケーブルや充電器による充電によって機器本体やバッテリーの損傷を防ぐという利点はあります。リチウムイオンバッテリーは扱い方を間違えれば爆発しますから大変危険ですので、充電の安全性のため、という見方もあるかも知れませんが、それならそれでiPadProでLightning端子ではなくUSB-Cを採用した理屈と合いません。USB-Cは別にAppleがコントロールできる規格ではありませんので、言うなれば世の中に低品質なUSB-Cケーブルが出回っていてもおかしくありません。ただ、USB-PDという充電に関する規格があることで、USB-Cケーブル・充電器によるトラブルは防げるという判断をしたのかも知れません。

その一方で、iPadProでUSB-Cによって拡張性が増したことは事実です。USB-Cで接続する多くの周辺機器がiPadProで使用できるようになりました。Lightning端子のライセンス料も要りませんから、その分はその周辺機器の値段も安くなるはずです。

しかしそうなってくると、iPadProでは採用されているUSB-Cが、その他の製品で採用されていない理屈が分からなくなってきます。

iPadの製品ラインナップで言えばiPadProが最高峰ですから差別化を図るため、という商品戦略的な考えは可能ですが、値段ベースで見るとiPadProとiPhoneでは値段差がありません。というよりiPhoneの方が高いです。

iPhone XSは税抜112,800円からで、iPadProは税抜89,800円からです。

性能面でもiPadProで使用されているMPUはiPhone用のSoCの拡張版であり大きな差があるわけではありません。

iPadProで使用できる拡張機器をそれよりも高価なiPhoneで使用できないはおかしいんじゃないですかね。

ApplePencil同様、商品の違いとして売り出しているのかも知れません。ApplePencilをiPhoneで使うよりはiPadProで使った方がいい、という理屈は分かります。画面サイズが大きければこそ、ということでしょう(SamsungのGalaxyNoteのSペンはさておいて)。

しかし、端子であればむしろiPhoneだろうとiPadProだろうとUSB-Cでいいという判断にはならないんですかね。Lightning端子のライセンス料というのもあるかも知れませんが、日頃顧客重視とか何とか言っているのであれば、ライセンス料をかなぐり捨ててでもUSB-Cに全振りしてくれても良いと思うんですけれど。


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