選手選考の中身よりも大事なこと

森保監督による、カタールワールドカップに挑む日本代表メンバーの発表がありました。

個々の選手に対して私自身がどうのこうの言うつもりはありませんが、数日経ってもこの選考はどうなのだという批判はサッカー界隈では続いています。

あの選手を選ばないのはなぜだ、とか、この選手の選考は納得がいかない、という意見は誰でも言う権利はありますし、監督批判もサッカーファンにとっては日常的なことではありますが、とはいえ、誹謗中傷の類いになるとそれはそれで問題です。

選出された選手を貶すことで、選考されなかった選手を持ち上げるのは、前者はもちろん後者に対しても失礼でしょう。

ただ、選手選考はあくまで試合に勝つために行われるものであり、批判すべきは試合結果の方です(ワールドカップ本大会では試合内容は後回しです)。

試合結果が悪ければ、具体的にはグループリーグ突破が叶わなければ、それをもって批判すべきでしょう。

選ばれなかった選手やその関係者が不満を持つのは分かりますし、ファンにしても納得いかないでしょうけれど、第一、誰を選んでも誰を落としても批判されるものです。

選手選考は監督が志向するサッカーを実現するための選手を選ぶためのものであり、あくまで監督の専権事項でないといけません。某噂のように、選手選考が某スポンサーの影響があるのであればもちろんそれは問題ですが。

得点源とか攻撃の組み立てはどうするんだとかいう意見はもちろん分かります。実際そう思いますが、案外それはそれで上手く行くかも、と素人的には不安視の中に期待もあります。

2010年南アフリカワールドカップで、大会直前に岡田監督が腹を括って守備的にチェンジして上手く行ったこととか、2018年ロシアワールドカップで大会直前に就任した西野監督がベテラン勢中心に舵を切って守備はともかく攻撃は出来たこととかを思い出すと、監督が自分の選考とサッカーを貫けるかどうかが重要なのでしょうし、そう考えればますます、選手選考は監督がしたいように決めることであるべきです。

ただ、今回のW杯メンバー選考では、一部のサッカーファン・関係者では過去一番不可解という人もいますけれど、騒いでいるサッカー界隈の一方で、サッカーのライトファンや一般人にとってはほぼ無関心になっているような気がします。

1998年フランスワールドカップで三浦知良が、2002年日韓ワールドカップで中村俊輔が、まさかの落選をしたときの世間、例えばワイドショーや週刊誌などでの取り上げ方と比べたら、今回の森保ジャパンの発表はほぼ無風と言っていいでしょう。

ハッキリ言うと、サッカーファン以外は誰も気にしていません。

ファンやメディアに取ってみたら、選手選考の中身よりも、そっちの方が問題なんじゃないですかね。

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