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コンビニというインフラ

コロナウイルスの感染拡大防止のために、多くの産業・企業・組織や団体が活動を停止しています。その一方で、生活や生命に関わる業種は多少の差はあれどストップせずに動き続けています。

電気・ガス・水道・通信などの重要なインフラだけではなく、生活必需品を売るお店も営業しています。飲食店などは座席を利用してお客さんが店内で長時間居続けるタイプは多くが営業を止め、出前・持ち帰りのみに変更しているお店も多いですね。スーパーやホームセンターといった多くの品種を扱い、値段も安いので多くの消費者が利用しますが、その客の多さと滞在時間の長さが徒となって感染を拡大させる可能性がある、ということで一部の都道府県ではスーパーなどの営業にもある程度の制限をかけられています。

そんな中、個人的にはコンビニの重要度が増している気がします。コロナ禍でお店が閉まっている中でも、大半のコンビニは通常通りに営業していて、買い物は自由に出来ます。さすがにイートインスペースは閉じられていることが多いですが。

去年までコンビニという存在は、人手不足や利益不足のためにコンビニオーナーの負担が大きすぎる、ということで本部が批判されたり、24時間営業を停止するオーナーがいたり、フードロスを減らしたり自腹営業が非難されたりとかいろいろありました。

どちらかというと、コンビニの営業形態やビジネスモデルにまで突っ込んで批判や見直しを求める声もあったと思います。

しかし、こんな社会情勢の中ではかえってコンビニのビジネスモデルがありがたいと思えることが多々あります。

まず売り物。食品、飲み物、下着、タオル、洗剤、電池など何でもあります。コンビニで売られていないもので生活必需品と言えるものは少ないかも知れません。少なくとも不要不急ではない品物はほとんど買えるのではないでしょうか。

タバコやお酒も売っています。タバコ屋・酒屋もそれだけだと不要不急と言われそうですが、無いと生きていけないというか辛い人もいるでしょう。

さらにはコーヒーマシンもあります。有名なコーヒーチェーンも閉まっていますので、できたての美味しいコーヒーを欲しいという需要を満たせるはずです。

ホットスナックもあります。イートインは利用出来ませんが、暖かい食べ物をさっと買うことが出来ます。

ATMもあります。銀行や郵便局は開いていますが、それこそ行列など出来ていたら並びたくないですし、コンビニなら使用している人がいれば別のコンビニのATMを使おう、ということも出来ます。

複合機もありますので、コピーやFAXも使えます。個人レベルではあまり使わないでしょうけれど、キンコーズみたいなところも閉まっていたり営業時間を縮小したりしていますので、自宅でコピーやプリンター・FAXがない人はコンビニを頼らざるを得ません。

お金周りでは収納代行のサービスもあります。いわゆるコンビニ払いの請求書の支払手続きが出来ます。このコロナ禍でネットショッピングも盛んになっていますが、クレジットカード払いが嫌な人・出来ない人にしてみればコンビニ払いも重要なサービスでしょう。

こういったコンビニが日本中にあります。都心部ではコンビニから別のコンビニが見える範囲にあったりするくらいです。そしてコンビニはまず間違いなく立地的に集客しやすいところにありますので、消費者から見て利用しやすい場所にあります。その分、値段がスーパーやホームセンター、ドラッグストアなどに比べると高くなる(いわゆる定価)わけですが、こんな状況では値段の高い安いはあまり気にしていられません。安さ求めてスーパーに押し寄せる方が怖いです。

コンビニは店舗数も多いので、店内が狭くてもあまり密集して人が集まることもありません。買い物したらすぐに出ていきます。イートインと立ち読みを禁止すれば滞在時間は長くても数分でしょう。品物1つだけ買うなら1分もいないはずです。

コンビニの店舗網と倉庫・工場をつなぐトラック輸送を考えると、もはやこれはインフラと言っても良いのではないかと思います。

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