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体に良いものが体に良いとは限らない

タイトルを読むとちょっと何言っているのか分からない状態だと思いますが、体に良いとされるものにこだわりすぎると良くない、という話です。

過剰な健康志向が招く摂食障害「オルトレキシア」
https://www.afpbb.com/articles/-/3146361

かなり前の記事を貼っちゃうのもあれなんですが、体に良い食べ物という概念自体がそもそも問題な気がします。

カロリーが高い低い、あるいは特定のビタミンを多く含んでいる、といった見方であればわかりますが、そもそも「体に良い」ってなんぞやってことですよね。

上記の記事は自分に対して強迫観念になってしまい、無理をして精神的な負荷をかけてしまう、というところに話のオチをもっていっています。しかし、体に良い食べ物とは何か、というところで人々の間での乖離があります。

カロリーが高すぎなくてアレルギーにもならない、ということであれば分かりますが、ドレッシングやソースも否定するのは行き過ぎでしょう。

極端な言い方をすると、消化の良い、柔らかい食べ物例えば豆腐とかお粥とかばかり食べていれば胃には優しいですが、噛むことがなくなって歯や歯茎や顎にとって悪影響があるはずです。カテキンを多く含むお茶を飲めばコレステロールや脂肪の抑制になりますが、逆にそのお茶が含むカフェインで体に悪い影響もあるでしょう。

とどのつまり、良いものもあれば悪いものもあるはずで、体に良いとされる特定のものばかり飲食している方がむしろ体に悪いのはずです。

バランス良く食べる、ということはよく言われますが、まさにこれです。

清潔さを求めすぎてかえって人間の体が弱くなったとも言われます。微生物・寄生虫もほどよく存在してこその生物としての人間なはずです。

何かの実験で、ノミを徹底的に排除したラットか何かは寿命が短くなったとか聞いたことがありますが、食べ物も似たようなものではないでしょうか。

悪いものに対する反応によってかえって良い結果が生まれる、ということはおそらく生物の体だけではなくて色んなものに応用できる概念だと思います。

ナシーム・ニコラス・タレブによる反脆弱性という考えがまさにそうです。

反脆弱性[上]
https://www.diamond.co.jp/book/9784478023211.html
反脆弱性[下]
https://www.diamond.co.jp/book/9784478023228.html

一般的に良いものとされるものばかりを固定化して摂取・維持し続けると、かえって大きな変動が訪れた時に対応出来なくなります。

体に良いものだけを食べるということは、その食べ物のみに対応出来る身体にしてしまうということですし、例えばその食べ物を手に入れられなくなったときにどうしようもなくなります。人間は雑食性の生き物ですし、何でも色んなものを食べる方が人間の身体には合っているはずです。

体に良いもの、というのは体に本当に良いのか、という考え方を持っておく方が結果的には良い結果に鳴るのではないでしょうか。


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