イスラエルによる民間人攻撃を止めさせる難しさ

パレスチナ問題は一向に終息の気配を見せませんが、当事者以外の反応としては
・イスラエル支持、ハマス殲滅
・パレスチナ支持、イスラエルくたばれ
・ハマスのテロは駄目だけどイスラエルもやり過ぎの3パターンに概ね分かれるのではないかと思います。多分、3つ目が大半かな。

じゃあどうすれば解決するのかというところまで踏み込むと、誰も名案を持ち得ないのが厳しいところです。

国際社会がイスラエル支持とパレスチナ支持で分断されているのは事実ですが、では西側諸国がイスラエルを見捨てたら(あり得ないですが)、ことが収まるのかというと、そうとも思えません。

少なくともイスラエル国家の成り立ちやユダヤ教徒の思想を考えると、完全に孤立したらそれはそれでどうしようもないところまで行きそうです。

せめてイスラエルにパレスチナの民間人への攻撃を止めさせる、という点では多くの立場の人間が賛同するでしょう。ただ、これも同様にイスラエルが飲みません。

なぜなら、思いっきりぶっちゃけて言うと、イスラエルにしてみたら将来ハマスの戦闘員になり得る子ども、そして将来の戦闘員を産むかも知れない女性を殺害することは、イスラエルにとってメリットとなるからです。

このメリットはあまりに強力です。今のハマス構成員を絶滅させても将来にまた復活するならイスラエルの脅威は減らない一方、国際社会の声を無視して民間人を虐殺する方が、イスラエルの将来に役立つという残忍すぎる方程式が成り立つのです。

イスラエルによるガザ地区の民間人攻撃を止めさせるには、上記のメリットを打ち消すような方策を考えねばなりません。民間人攻撃のデメリットがメリットを上回る情勢にならないと、ずっとこのままでしょう。

あえて言うなら、ハマス等テロ組織はガザ地区やパレスチナ地域だけから人的供給があるわけではないということでしょうか。ただ、そうだとしても結局イスラエルはアラブ・中東・イスラム諸国全てを敵に回すだけになりそうな気もします。

もちろん、ハマス側にも圧力を掛けていくべきではありますが、どうやってハマスに圧力を掛けるのかということにもなってきます。政府じゃないですし、国際社会の表側の圧力は不可能です。支援している国々もいますが、それらはそもそもイスラエルの存在を認めていないのですから、ハマスがイスラエルにテロ攻撃を仕掛けることに少なくとも非公式的に賛同しています。

どうしようもなく手の打ちようが無いようにも思えますが、どこかに未来はあるのでしょうか?

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