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感情移入撮影録③ 私は知っている

私は知っている。愛される方法を。
私は知っている。あなたに可愛いと思われる仕草を。


付き合って3年目だというのに
温度の高い好きをお互いに持ち続けている。
毎日「大好き」と「ありがとう」は欠かさない。
記念日で毎月お祝いはさすがにもうないけど、「記念日だねー!付き合って〇ヶ月だねー。これからもよろしくね!」と言い合う。
立派なラブラブカップルだ。

最近同棲を始めた。
お互い実家暮らしだったため連日一緒にいることが難しかった。
夜の寂しいバイバイをしなくていいから嬉しい。
特に冬は悲しくなるほど寂しい。
なんでこんな寒い中一人で帰らないといけないんだ。

昨日の夜、早く寝すぎたせいで夜中に起きてしまった。
彼も眠れなかったらしく、明日も休みということでゲームをする。
まだ眠くなかったがゲームに飽きたので布団に戻る。
でもやっぱり目がさえていたので眠れない。
いつもする唇が触れるだけのおやすみなさいのキスじゃ足りなかったので
濃厚にしていくうちに盛り上がりそのままセックスをする。

もっと眠れなくなったのでもう一度ゲームをしていくうちに朝の6時になった。

どうせなので日の出を見よう。

同棲を始めて2カ月経つが、存在を知った時に行った時以来で、早朝から屋上に行くことは初めてだ。

丁度太陽が昇る位置に厚い雲があったので
ほんの一瞬隙間から見える光を拝むことしかできなかった。
「また見に来ればいいよ。これから何度もチャンスはあるもんね。」
と目を合わせて微笑みあう。何度もチャンスがあることを確認するように。

私のお腹の音が鳴りやまないので朝ご飯を買いにコンビニに行く。
彼は肉まん、私はおにぎり。

せっかくだし、公園で食べよう。

子供たちの声が弾けるいつもの公園は、ウォーキングをしている大人だけがいる。

私はお腹が空いていたこともあり急いで食べて遊具に近寄る。
「いつもは遊べないから遊んでくる!」

今なら大人気のブランコも私のものだ。

でも、私は知っている。
世話好きなあなたは、こんな無邪気に遊ぶ姿をみると可愛いと思うんでしょう。
可愛いなぁと私を眺めるあなたに笑いかけると、また可愛いと思うんでしょう。
遊具に夢中になってると思いきや、時々あなたの姿を確認するように振り返ると、またまた可愛いと思うんでしょう。

性に積極的な女の子の方が嬉しいでしょう。
少し大げさなくらいの反応をされた方が楽しいでしょう。
ちょっとアホなくらいが安心するでしょう。
でも放っておいたら置いてけぼりにする自由さがある方が追いかけ甲斐があるでしょう。

恋愛は永遠のおままごと。
いつまでも愛されるために可愛いくいたいの。


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