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lab1092
短歌連作「木枯らし」 11首
救われた人々集う祝宴に入れるわけなく見ずに退室
救われた人々覆う悩みにすら手が届かずに見ずに退室
親不孝誰かの不興とは別に言わせてもらう私の不幸
あなたにも聞こえたのかもしれないねだからといって話していない
知らないよ僕に言っても仕方ない君と世界の窓口じゃない
あの夏の宿題未だ終わらずに居残りのまま通勤をする
自分じゃない人に擬態し上手い奴から救われる青春の擬似
君に似た人を探せば探すほど気づくことには気づきたくない
柿の木の折れた枝また目についていつもと同じ窓からなのに
木枯らしにころがってったビニ袋 僕の気持ちも入ってたかも
短歌とは胸に手を当てひとつずつ世界塗り替えていくの呪文
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