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深海魚の出会い

前回のnoteで奥さんとの日常を書いたのですが、今回はその続き。

生まれてくると人生にはモテ期が3回あるというけれど、振り返ってみてもそんな時期は全くと言ってなかった。中学、高校と男子校だったし、大学も経済学部で男女比は9:1だった。
就職しても、その比率は変わらず、僕の周りにはほぼ男しかいないと言っても過言ではなく、女友達なんて言える人はほぼ一人もいなかった。
それがもの凄くコンプレックスだったし、世間の女性は見る目がない!と本気で憤っていたのは、誰にも言えない黒歴史の一つだ。

ただ、結婚して子供ができて、周囲に対して余裕ができると全く景色が変わってくる。要はたった1人の人がそばにいてくれれば人生は変わるのだ。数なんて、関係なかった。

先程、述べたコンプレックスによって、若い頃、自分は女性だったら誰でも良いから、(その人に合わせて)付き合える、と思ってたけど、結婚して奥さんに言われたのは「貴方は自分が思っているよりずっとストライクゾーンは狭いよ。多分、貴方は私を含めて本当に一部の人しか付き合えないと思うよ。」ということ。
そして、それは極めて正しかった。そりゃ、僕みたいなややこしい人に付き合える人はそうそういない。女友達が少ないのは環境が原因ではなく、僕の性格のせいだ。どちらかと言うと僕の方から遠ざけていたと今ならわかる。単に自分の領域に踏み込ませたくなかっただけだ。外面はニコニコしているけど、本心は見せたくないし近寄らせたくない。まぁ、腹黒なやつだったわけです。ストライクゾーンが狭く、僕のダメさ加減はまた、別の機会で話します。

そんな時に僕は奥さんに出逢った。
正直、出逢ったとき、それほど恋心があったわけではない。ただ話していて、話題が途切れなかったことだけは覚えている。

一方、奥さんも少し変わっている人で、生涯結婚なんてすることはないと考えていた自主自律の人だった。基本的に冷静に物事を客観的に見ることができて、論理的な思考が必要なシステムエンジニアは天職なのではと思える人物だった。付き合ってみると、その真反対なことがわかるけど、それもまた次回以降で。

さて、「深海魚の出会い」という言葉を知っているだろうか。
深海魚は暗く深い海の中で生活しているけど、パートナーに出会える機会が殆ど無い。出会いそのものが奇跡に近い、これが深海魚の出会いです。
自分や奥さんのように面倒な人種は出会いなんてものは殆どなく、奇跡のような出会いを待っているしかなかったのですが、これが本当にたまたま起きたのですね。
僕と奥さんが上手く行っているのは、お互いにこんなことは二度と起こらないことをよく理解していることだと思ってます。人生の中でもう二度とこんな奇跡は起こらないって。
そりゃー、大切にしますよ、何よりも優先しますよ、奥さんのこと。
また、奥さんの方もびっくりするくらい僕に甘いです。だからこそそこに甘えていられない。ある意味、世間から見たら「共依存」というようにも見えるでしょう。でも良いんです、幸せなんだから。そして、幸せの感じ方はどこまで行っても主観のフィルターを通すのだから。

皆さんは奥さん(旦那さん)を大切にしてますか?
奇跡の出会いを台無しにするようなことを言ってませんか?
それを意識し、気をつけるだけで夫婦仲なんて上手くいくものだと思ってます。

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