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ふりだしへ戻れ!!!の起源


麻雀用語をペンネームとしておきながら、アレですけど、もっと世間に広まって欲しいゲーム、多くの人に面白さを体感して欲しい遊戯といえば、なんといっても、

バックギャモン!!!


これしかない。

おそらく世界最古のボードゲームのひとつであり、運と実力が絶妙に絡み合うスリルは癖になる。二人対戦のゲームということで頭数を揃えなくてもコンパクトにプレイできる。ともかく気軽に楽しめること請け合いです。まず知ってほしいのはとても楽ちんなゲームだということ。

セットも簡易ですし、ルールだって大人なら15分もあれば覚えられるお手軽なもの。


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私は専門学校のゲーム企画コースの講師という仕事柄、多くの複雑で入り組んだゲームに触れてきました。デジタルであれアナログであれ、どうしても新しいものを生み出そうとした場合、単純化ではなく、より煩雑なベクトルへ向かいがちです。

ただ、ルールや操作が煩雑な遊びばかりをしていると、やがて一服の清涼剤のようなシンプルなゲームを心が欲するようになります。そんな時に私が出会ったのがバックギャモンでした。

さて、このゲーム、日本人にも馴染みのないものではありません。いわゆる双六(すごろく)という言葉は、そもそもこのバックギャモンが盤双六と呼ばれていたところから来たようです。日本に入ってきたのはとても古く7世紀のことで、日本でも過去に大ブームが起きたのでしたが、いまではほとんど忘れ去られていますね。悲しい。

ルールといえば、差し向いの方向にプレイヤーが自分の駒を動かして、先に盤外へとエスケープさせるという単純なものです。二つのダイスのそれぞれの価が動かせる移動数となり、同じエリアに重複して止まった時に相手の駒を取り上げることができるのですが、この取られた駒はまた一番手前のエリアから再スタートさせられることになります。

いわゆる「ふりだしへ戻れ!」ですね。この心折られる苦々しい命令の起源はバックギャモンではないかと思ってます。チクショー。きっとそうだ。

このゲーム、日本ではいまいち認知度が低いと述べましたが、世界に眼を向けてみれば、なんと3億人もの人たちがプレイしている超人気ゲームなのです。なんとあのルイ・ヴィトンやプラダなどもバックギャモンセットを発売しています。スノッブなサロンで興じられているかと思えば、アラブののどかな街角でおっちゃんたちが昼間からボードを囲んでいる姿も。微笑ましいですね。

このように大きな文化的拡がりと奥行きを見せるバックギャモン。すぐにでも、やらない手はないでしょう。近頃は3Dプリンターも普及してきているので、そのうち自作の駒などを作製して、世界にひとつだけのバックギャモンセットを手にいれてみてもいいかもしれません。

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