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GREAT BOSS~ずけずけ言う力~

■著書
GREAT BOSS シリコンバレー式 ずけずけ言う力
著者:キム・スコット 訳:関 美和

■はじめに

前回のレポートで、『SUPER BOSS(スーパーボス)』についてまとめましたが、スーパーボスの要素として裏表のなさがありました。

自分は感情的なほうなので、イライラしていることや嬉しいことなど
限られた人、その事象に関係ない人に出すことはありますが、言いにくいことや怒りはあまりぶつけたことがありません。

今までは人との関わり方がそれでも、何とかなってきましたが今後より高い目標を達成するためにはそれでは結果が残せないと感じています。

また、今のリスティングプラスでは社長のような成長につながるフィードバックをできる人がいないと感じています。それをもらえる人は人数が多くなればなるほど限られてしまいます。(フィードバックはできると思いますが、ずけずけ言う人は少ないと思います)

自分も同じようにずけずけ言うことができる力を身につけたいと思い、本書を読みました。

■「徹底的なホンネ」の関係を築く

リーダーの役割とは、結果に責任を持つことです。
自分だけですべてをやっても結果は出ません。チームメンバーを導くことでしか、結果は出せません。チームを導いて結果を出すのがリーダーの役割です。(本書では上司と記載してされています)

チームを導いて結果を出すためのマネジメントには3つの責任があります。

①指導:フィードバックを与え合う(褒めると同時に批判する)文化を作り、メンバーを正しい方向に導く

②チーム構築:チームメンバーひとりひとりのやる気の源になるものを理解し、燃え尽き症候群や退屈を防ぎ、チームを一体に保つ

③結果を出す:力を合わせて結果を出す

メンバーとの強い関係がなければ、これらは機能せずこの3つは絵に描いた餅になってしまいます。ここでいう強い関係とは、「信頼関係」です。

信頼関係を築くことは単純な作業ではありません。人間関係はみなそうですが、「あれとこれをやれば、いい関係ができる」というマニュアルはありません。絶対的なルールもありません。

しかし、次の2つの姿勢を組み合わせれば前進の助けになります。

①心から相手を気にかける
②言いにくいことをズバリという

この2つの姿勢から「徹底的なホンネ」の関係が構築されます。

ではどうして「徹底的」でなければいけないのでしょうか?
それは、私たちが本心を言わないことに慣れきっているからです。
人付き合いをスムーズにするために、なんでもオブラートに包むことが習慣になっています。それは対立や気まずさを避けるための知恵でもあります。

しかし、言いにくいことを言わずに、怒りや傷つくことを避けていては最高の関係は築けないのです。

■「徹底的なホンネ」のフレームワーク

先ほど述べた、優れた指導にはふたつの面があります。「心から相手を気にかける」ことと、「言いにくいことをズバリと言う」こと。

このふたつを同時に行うと「徹底的なホンネ」が実践できるようになります。どちらかに失敗した場合、「イヤミな攻撃」や「過剰な配慮」に、どちらにも失敗した場合には、「摩擦の回避」になります。この4象限をはっきり知っておくことで、言いにくいことをズバリと言えなかったりしたらどうなるかを自覚でき、古い習慣に後戻りせずに済みます。

気遣いを示さずに誰かを批判すると、相手にとってはそれが「イヤミな攻撃」だと感じられる。とはいえ、「徹底的なホンネ」が出せない場合に、次にいいのは「イヤミな攻撃」です。メンバーをこっぴどく批判すれば、少なくとも自分の考えや立ち位置が周囲に伝わり、チームは結果を出せるかもしれないからです。イヤミなヤツがデキる人間に見えるのは、そういう理由からです。

気遣いをしつつも言いにくいことを言わない「過剰な配慮」型の上司は、子供をしつけられない親のようなものです。部下の成功の芽をわざと摘もうとする上司などほとんどいませんが、「過剰な配慮」がそうさせてしまいます。「過剰な配慮」から出た褒め言葉には効き目がありません。なぜなら、その褒め言葉の目的は、もっといい仕事ができるように励ますことではなく、相手の気分を良くすることだからです。

 チームの和に気を遣いすぎる上司は、不協和音を恐れてメンバー同士の批判を励ますこともしません。すると、「いい人であること」が最優先されるような環境ができあがり、客観的な評価が二の次になり、成果もあがらなくなります。

相手を心から気にかけもせず、言いにくいことを言わないのが、「摩擦の回避」だ。自分が好かれることしか頭になかったり、いい人のふりをすることが社内で得になると考えている場合には、ただ口先だけで褒めたり叱ったりすることになる。それらは本心から出たものではなく、相手の感情を操って自分が得をしようという下心があります。

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■「成長管理」のフレームワーク

ここでは、「徹底的なホンネ」の「心から相手を気にかける」ことに戻ります。偉大なチームをつくるには、メンバーそれぞれの人生の目標の中で仕事がどんな位置を占めるかを理解する必要があります。どんな関係を築くかは、相手によって違います。

チームを一体に保つためには、ロックスターとスーパースターのどちらも必要です。

□ロックスター
・岩のように安定した存在で、自分の仕事を愛している。
・仕事以外の夢がある、または、今の人生に満足している。
・今の役割に充実を感じている。

□スーパースター
・つねに挑戦を求め、新しい成長機会を求めている。
・野心がある。
・新しいチャンスを求める。

それぞれ得意なこと・不得意なこと、望んでいる評価が違うので、タイプによって「何が相手を心から気にかけているか」ということが違ってきます。
人によってだけでなく、人生におけるタイミングでも安定志向か挑戦したいか変わってくるので、メンバーとよく話し合って「そのとき」その人が望んでいる夢や成長を応援することが大切です。

■「GSDサイクル」

「GSDサイクル」とは、聞く→はっきりさせる→議論する→決める→説得する→実行する→学ぶ→聞くというサイクルのことです。

このサイクルを使うと、人に命令せずにやり遂げさせることができます。このサイクルのカギは、衝動的に物事に飛び込まないところにあります。例えば、聞いていきなり説得するフェーズに入ると相手は命令されたように聞こえてしまったりします。

DSDサイクルで踏むべき階段は多いです。しかも、それを素早く回すことが必要になります。段階を抜かさないことと、ひとつの段階で止まってしまわないことが、どちらも同じくらい大切です。

段階を抜かすと、結局は時間を無駄にすることになります。どこかの段階で長々と立ち止まってしまうと、協力が苦痛になり、これがいい投資だと感じられなくなります。

■まとめ

ただ言いたいことを言うだけでは、相手にとっても自分にとっても意味がありません。お互いの成長を促し、チームを成功に導くために言わなければいけないことを言うことが大切です。

しかし、それにはまず心から相手を気にかけ、信頼関係を築くことをしないと、伝えたことが相手に届きません。

今までできなかったのは、そこまで相手のことを本気で考えていなかったからだと感じました。

どこかで人は人、自分は自分と引いていていました。また、摩擦が生まれ人間関係がこじれるのはめんどくさいと思ってもいました。

まずは、今月末行う、ONG会で自分の思っていることを率直に言い、成長につながる会にしていきます。



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