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ハラスメント通報があった場合の対応手順
社内からハラスメントの通報があった、その時の対応手順は!?
いつ来るか分からない、ハラスメント通報があった時の対応手順を紹介したい
それは人事部門に突然やってくる。セクシャルハラスメントを●●さんから受けました!上司からパワーハラスメントを受けました!直接人事部門に社員がいらしてそう主張する場合もあれば、メールでも相談、時には封書での相談もあるかもしれない。
そんな時、あなたはどうするだろう?ハラスメントをしてはいけない、とわかっていても、意外と通報があったときの対応手段は知らないものだ。もちろん、上司に相談して指示を仰いても全く問題ないけれど、一人の人事パーソンとして、どんな風に対応すべきなのか、一般的な手順を知っておきたい。本記事はそんな方に向けて記載するものだ。
まずは順序だけ!
先に全体の対応手順を記載してしまう。通報者が被害者本人なのかそうでないのか、通報者が名乗り出ているのかそうでないのか、状況によってパターンは分かるが、大枠は以下を意識しておけば大丈夫。
通報内容の確認
人事部内上司への報告
通報者へのコンタクト
通報者へのヒアリング
被害者へのヒアリング
加害者へのヒアリング
周囲へのヒアリング
ヒアリング情報の取りまとめ
ハラスメント認定
懲戒手続き
職場秩序維持対応
手順を簡単に説明すると
上記の手順を見てどう思っただろうか。「工程が多すぎて大変そう」と思う方もいるかもしれない。ただ、安心していただきたい。少し細かく記載をしているが、要するに人事としてやることは大きく下記のとおり。
何が起こったかを確認して(1~8)
それがどこまで本当かを決定して(9)
それに対する然るべき対応をする(10~11)
上記を見ると、少しはシンプルに整理できてこないだろうか。「確認の工程が多くない?」と思った方もいるかもしれない。実はそう感じていただけると嬉しい。確認工程が多いのはおっしゃるとおりだ。
実はハラスメント対応で最も大切なのは、加害者にどのような処分を下すか、ではなく、「いかに正確に事実確認をするか」であると私は考えている。
事実確認が大切な理由
被害者からの辛い状況を始めに聞くと、意識をしないとその方に同調してしまいがちだ。感受性が豊かな方ほど、相手の気持ちに沿って話を聞く傾向があるため、相手の立場になって話を聞いてしまうこともあるかもしれない。その姿勢自体は人として良いことだとは思う。ただ、ハラスメント事案において、加害者側に話を聞いていると全く前提が違う、ということは意外とよくあることだ。
例えば、「急に部署メンバーが揃う中で上司に怒鳴られた!パワーハラスメントだ!」といってくる人がいたとして、その上司に確認をしてみると「危険作業中に安全装置をつけていなかったため、安全確保のために緊急注意をした」ということもあるかもしれない。
両方から話を聞いてみると、意外と言っていることが双方違うぞ、これ、ハラスメント対応あるあるだ。
ハラスメントの事実がないのに、加害者側と言われてしまった側を無条件に処罰していると、今後は加害者側から会社が訴えられる、という可能性もでてくる。ハラスメント対応をすることは、正確に事実確認をすること!これをまず抑えていただければ嬉しい。
人事として大切にすべき心積もり
改めて強調したい。人事としてハラスメント対応をするうえでの必要なのは「客観的であること」です。もちろん、通報者に対して機械的な対応をするという意味ではない。辛い経験をされた通報者のお話は傾聴をしつつ、親身に話を聞く必要がある。
ただ、その際に、通報者に同調して、同じ被害者の立場としてだけで、話を聞かないように注意しよう。繰り返しになるが、ハラスメント対応で重要になるのは、事実関係を正確につかむことだ。
被害者の方が嘘をついている、という前提に立つ必要はもちろんないが、時として人間は偏った表現をしてしまうことがあるのも事実だ。
人事に必要なのは、何よりも正しく事実関係を把握し、それを前提にしかるべき判断を下す、そう心がけていただければと思う。
各手順の詳細はまた記事にしたい
まずはハラスメント対応の全体について、注意点を含めて記載した。いかがだっただろうか。
「全体的なことはわかったけど、結局具体的に何をしたらいいか分からないよ!」とおっしゃる方もいらっしゃると思う。
安心してほしい。すべての工程をこの記事内で記載すると、とんでもない長文になってしまう。この記事とは別に、今後、各工程で具体的にしなければならないこと、その際の注意点をまとめていく予定だ。
もしご興味あったら、追加の記事もお読みいただければとても嬉しい。
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