デジタルの進化と相反する、デジタル業界のあるビジネスモデル
最近、折々にIT商材を扱う代理店さんと、昨今のデジタル化というのが相反するシーンが多くなって来たなと感じる次第です。
クラウドサービス(というかSaaS)が新時代の領域に到達
クラウドというと一昔前どころか、三昔前のバズワードで、今さら言うと馬鹿にされたりしますが、正直、ここ数年の発展が目覚ましい。
分かりやすいのがオフィスとかコラボレーション系のSaaSで、昨今、ちょっとしたデスクワークはオンラインで事足りるというか、ファイルのセキュリティとかを考えると「むしろローカルは要らない」という感覚が芽生えつつあるレベルです。
あれこれシステムを立てるのも、クラウドサービスにペペッとお願いすれば、あっという間に、全く問題なく出来てしまう。
配線と格闘したり、発熱に悩んだりする事も無く、なんというか、良いです。
しかし、メジャーなクラウドは安い
こんな便利なクラウドサービスなんですが、世界では競争なんてとっくに勝敗がついていて、便利に使えるものは規模の経済が働きまくって安いです。
配線と格闘したり、なんか大きな機械を置いたりするのと比べて、はるかに安い。数分の1、モノによっては数百分の1とかのお値段で出来てしまいます。
まぁ、用途と工夫によっては「タダ」だったりします。
ある自治体のサーバーがダウンして、予算取ってサーバーを強化するみたいなニュースが先日流れて、SNS界隈では「Google Spreadsheetだったら無料で、はるかに頑健なものが出来る」みたいな事が話題になりましたが、そんな感じです。
この異様な安さは、ユーザーにとってはうれしいんですが、代理店にとっては厳しい。なんせ安いんだから、下手すると100万円で売って利益を40万円取れるものが、1000円で売って利益300円とかですから、泣ける状況になります。
そうなると、無料のGoogle Spreadsheetだったり、月額3000円のサービス1本でOKだと、仮に分かっていたとしても、売る側としては100万、200万の商品を売らざるを得ない。
凄く気持ちはわかるんですが。
なんか、デジタルの進化と相反してしまってるビジネスモデルという感が否めません。
どうなるのだろうか?
というわけで、とあるビジネスモデルというのは、IT商品の代理店だったりするわけですが、ほんと、これから、ますますクラウドが、これまで重厚長大なハードウェアを設置しないと出来なかったようなことが、安価に提供できるようになってしまったら、このビジネスモデル、本当にどうなっちゃうんだろうと思う今日この頃でした。
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