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【ベイツ大学生活】2年ぶりのGalaとカルチャーの空白期間

Galaって?

まだまだ肌寒いメイン州の4月初め、2年ぶりのGalaが開催されました。

Galaとは、ベイツ大学が主催する(!)年に1回のフォーマルなパーティーです。過去2年はCovid-19のため開催できなかったのですが、今年は規模が小さいながらも2年ぶりに開催されました。

今年のGalaはHollywoodがテーマで、それぞれが思い思いにドレスアップして参加します。私も仲のいい友人たちと、1週間前くらいから「どうする?どうする?」とそわそわしながら準備をしました。

当日は、いつものジムがパーティー会場へと様変わり。とっても豪華でファンシーなケータリングや、スウィングバンドの生演奏があり、会場に入った瞬間からまさに非日常。フォトブースで写真を撮ったり、おいしいもの片手に友人たちと話したり、人混みの合間を縫うようにダンスしたり、とても楽しかったです。

みんなドレスアップします
ファンシーないちご

コロナ前の行事が復活

Galaが行われたのは4月初旬で、ベイツでは少し感染者が増えてきた時期でした。それまで基本的に、日常生活ではマスクをしていなくてもよかったのですが、この時は直前になってマスク着用はstolongly recommended(強く推奨する)になりました。とは言え、当日の会場にマスクをしている人はほとんどいなかったのですが…。正直、最初は人が密集しすぎてマスクなしでは感染爆発しそうだ、とも思ったのですが、コロナ禍でもやれる行事はやってキャンパス生活を取り戻していくというベイツの強い姿勢を感じました。

Galaが初めての1年生だけではなく、1年目からコロナ禍キャンパス生活だった2年生、多くの行事を経験できないままだった3年生、そして大学生活最後の思い出を作る4年生、みんな本当に楽しそうでした。

空白の期間を経て伝統をどうつなぐか

今回のGalaに参加して感じたことは、いろいろな大学のイベントや行事ができなかったこの空白の2年間の大きさです。

Galaの場合、ベイツ大学が中心となって企画・開催するので、2年経ったところであまりスタッフが入れ替わることもなく運営のノウハウなどは引き継がれていると思います。しかし、学生は違います。2年あれば学生の半分は入れ替わります。実際、今年の4年生以外は全員Gala初体験の世代なのです。

Galaの前日の授業で、教授が「コロナ禍前は、Galaの時は学生はみんな会場に行く前にお酒飲んでパーティーしてるからとってもカオスだったんだよ(笑)」と言っていました。カオスな状況がいいか悪いかは別にして、やっぱり以前のキャンパスの雰囲気とは変わっているものがあって少し寂しさを感じる発言だったのを覚えています。

同じクラスの4年生の友人も、「自分が1年生の時は、コモンズで食器が落ちると全体から拍手と歓声が上がっていたのに、今はそれが少なく感じる」と言っていました。コロナ禍前のキャンパス生活を知っている代からすると、自分たちが伝統として受けついできたものが変わってしまうというのはやっぱり少し悲しいのだと思います。

私も、日本の大学では4年生です。休学しているので1個下の学年にはなるのですが、コロナ禍前の何不自由なく学生生活を送れていた最後の世代です。だから、ベイツの教授や4年生の友人の気持ちが痛いほど分かります。大学内のマジョリティにとってはもうCovid-19 がある大学生活のほうがノーマルだし、この数年でなんとか「共生」する方法を試行錯誤してきたのだからそっくりそのままコロナ禍前に戻ろうとするほうがナンセンス。でもコロナ禍前後の学生生活両方を知っていると、少し切なくなるのです。

2年間の空白で途切れてしまった大学の伝統やカルチャー、雰囲気というのは、これから日米問わずいろいろなところで顕在化していくように思います。けれどそれを悲観するのではなく、いろいろなことがまた始められるようになったこと、新しく創造できることをハッピーに思う、そんなマインドで残りの大学生活を過ごせたらいいなと思っています。


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