動物から学ぶ生き方【LIFE】
【概要】
動物の生き方の豆知識とともに、生き方を教えてくれる本。一言でいうと、「ゆるい自己啓発本」。
動物ごとに章分けされており、漫画と動物の解説がひとセットになっている。
【感想】
各章の漫画部分のみが自己啓発要素を含んでおり、メインは動物の雑学。
背景を知っているからこその自分を奮い立たせてくれる感じが、ストーリー調の自己啓発に近い。
違いは、この本に出てくる動物は全て実在するということである。だからこそ自分もがんばろうという気持ちになる。
動物の生き方を知るだけでも、この世界は多様なもので成り立っていることをわからされる。だからこそ我々も様々な生き方を自由に選べる。
狭い価値観の中で生きる必要はないというメッセージが伝わってくる。
【好きな話】
特に好きな話が二つある。
それは「カピバラ」と「ゴリラ」。
カピバラは現地の言葉で「草原の支配者」という意味がある。
これは強いわけではない。温厚であるがために他の動物に好かれるのである。
自然界において誰とでも有効な関係を築けるのが強みになる。動物にできるのだから、社会性のある人間であればさらに良い結果が得られるのではないか。と考えさせられる。
一方ゴリラは強い動物である。
最高で握力は600kg近く、体当たりで動物園の強化ガラスにヒビを入れる。
しかしゴリラ争いは好まない。
ドラミングは争いを避けるために行い、動物園の柵内に落ちた子供を助け出した事例もある。
弱肉強食である自然界であっても、勝つことだけが全てではないのである。
ゴリラの父親は子供を丁重に育てるので、歳をとっても子供に養ってもらえる。
一見ゴリラは凶暴に見てるが、優しく、社会性のある動物なのである。
我々はゴリラから本当の強さを学ぶことができる。そして、能力だけが強さではないことをわからされる。
総じて、社会性の中で自由に生きる様子が描かれており、凝った考えをほぐしてくれる本である。
【評価】
★★★★★
所要時間 : 3時間
読みやすく、漫画部分にも愛嬌がある
動物の豆知識も新鮮かつ面白い
やや内容の薄い章もあるが、許容範囲内というくらい
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