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日本再興戦略に学ぶ理想の日本像【第二章:「日本」とは何か】

今回も「日本再興戦略」について解説していきます。今までの記事については以下から読むことができます。

前回は海外と比較しつつお話しましたが、今回は日本の過去と現在を比較します。意外と知らない日本の歴史も多いはずです。

【ポイント】

日本では拝金主義が急速に進みすぎて、過去の上手く行っていた体制を崩しつつある。

「日本」の誕生

「日本」が生まれたのは、大和朝廷が出雲政府との争いに勝ってからです。そして、645年の大化の改新から現在のような天皇を中心として、実際の政治は官僚が行うというような「官僚制度」が始まりました。

この政治体制は海外ではほとんど見られません。やや複雑に感じる官僚制度ですが、このおかげで海外のように王を奪い合う争いを避けることができました。そして、これを基盤として日本は一足先に今の政治構造に到達しました。

全体最適には優れたカースト制度

カースト制度というと印象が悪いですが、日本も昔は職によるカーストがありました「士農工商」というものです。

一方で士農工商は、日本全体を盛り上げるという目線で見れば、とても良い働きをしています。

取引によるゼロサムゲームで利益を得る「商」が最下層にあり、その上に創造性の高い「農工」があることで、上手くバランスを保っています。「商」はお金に触れる機会が多いため稼ぎやすいですが、「商」が増えすぎると経済圏として成り立たなくなってしまいます。

それを「士農工商」というカースト制度によって上手く抑止していたのですが、現代ではこのカーストなんて想像も出来ないくらいに大きく世の中が変わっています。この原因はトレンディドラマです。トレンディドラマにより、金融業が良いものとされ始めたため、本質的には価値を産まない「金融業」に携わる人間が急激に増えてしまったのです。

拝金主義国の日本

トレンディドラマ以外にもたくさんの理由があると思いますが、このような流れで日本では「拝金主義」が浸透しました。テレビをつけると、年収の話やセレブのような下世話な話がよく行われています。

拝金主義になってしまうと、お金以外の指標で物事を判断できなくなります。そのせいでアーティストや学者達のような価値を生み出す人々が年収だけで判断され、過小評価されてしまっているのです。

このような価値を生み出す人々を過小評価するのは、今後の日本の成長において大きな足かせとなります。拝金主義はトレンディドラマの影響によるものなので、マスメディアを変えていかないと今後も拝金主義はなくなりません。

華やかな結婚も高度経済成長から流行り始めた

華やかな結婚の文化も高度経済成長からであり、その前は家でできないから仕方なく店でやるようなものでした。結婚式でお金に困るというのは、実は最近になって増えだした出来事なのです。

最近できた文化であれば変えることもできるはず

こうやって見てみると、最近問題視されている文化というのは、最近になってできたものばかりであることがわかります。つまり、変えられないものではないのです。

一方で、マスメディアはコントロール出来ないくらいに急速な成長を遂げました。しかしこれはチャンスでもあり、メディアによってアーティストや学者を正当に評価できる情報源が生まれれば、日本を大きく変えることができるでしょう。

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