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[2023/6/30]夏越しの祓、「エッジウェア卿の死」
今日で、2023年という年の半分が過ぎる。「夏越しの祓」である。あ、水無月、食べ忘れた。
振り返ると、昨年から引き続いた〈イベント〉にカタがついた上半期だった。
通信制大学の卒業、新居引っ越し、それにともなう子どもたちの転校、進学。その他あまり口外できないことも多かった。
引っ越しに費やしたのは約1年半、大学の卒業にいたっては5年半の長丁場だ(そして先日取り寄せた成績証明書のGPAはそりゃあひどいもんだった)。
それらが、まとめて春頃一気に終わり、4月以降は後片付けと新環境への適応に時間と体力とを使った。それに3カ月、四半期まるごと。
いまは新しいステージへの〈踊り場〉に移動して、ようやく周囲を見渡せる余裕がでてきたところ。
明日からの今年後半は、次のステージへと進むことになる。
そのためにも、先日(ちょうど日曜日だ)、知人の薦めもあって、「やりたいこと100」リストを作成した。作成自体は案外早くて80項目ほどは3日ほどでリストアップできたが、残りの20項目がなかなか絞り出せない。
乾いた雑巾を絞ってようやく期限の翌日曜日に間に合わせることができた。〆切りがあるというのは有り難いことだ。
明日からは、そのリストをひとつひとつ消化していくことになる。
「達成感」をつくっていくとだんだん気持ちが入っていくと思います。
と彼女には励まされた。有り難い。
夜は、TVドラマ「名探偵ポアロ」から「エッジウェア卿の死」を観る。読み手の潜在意識(要するに〈思い込み〉)を見事にひっくり返すトリックはほんとうに小気味良い。ご存知の通り、脚本はアンソニー・ホロヴィッツ。
クリスティーのポアロものは、これまで一作一作、文体や仕掛けを違えてきた。しかし本作ではじめて、クリスティーは前作(『邪悪の家』)と同じ語り口、ムード、物語構造を踏襲した。『ゴルフ場殺人事件』や『青列車の秘密』のような派手さもなく、『アクロイド殺し』のような飛び道具に頼らず、『スタイルズ荘の怪事件』のような冷たいミニマリズムでもなく、ヘイスティングスの軽いユーモアを全体のトーンとした『邪悪の家』の筆法。クリスティーは『邪悪の家』で、「ポアロ・シリーズ」の基本形をつかんだということだろう。『エッジウェア卿の死』は、クリスティーの素の才能を如実に示した「ルーティン・ワーク」なのだ。
いつものように、こちらのデータベースを楽しんで拝読させてもらった。
エッジウェア卿の死 | Lord Edgware Dies - 「名探偵ポワロ」データベース (poirot-database.web.app)
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