私のタイミング(詩)
駅前の信号。
もうすぐ信号が青から赤に変わりそうだ。
走ろうかと思うが、まあいっかと歩みを緩める。
そのまま駅へ入り電光掲示板を見る。
どうやら待ち時間が長いようだ。
そのまま駅の階段を登ろうとすると、人が雪崩のように降りてくる。
ああ、しまった。今、電車が来たところか。
すると電光掲示板の時刻は今切り替わったところか。
急いで階段を上がろうとするが、降りてくる人の雪崩になす術もない。
登る隙間などないのだ。
諦めて、端に立ち止まってやり過ごす。
ようやく駅のホームにたどり着き、一息つく。
そして、これが私なのだと言い聞かせる。
それから待ち時間に本を読んで、別に急ぐ必要はそもそも無かったのだと改めて気づく。
尻尾が見えると追いかけたくなる悪い癖だ。
それから、待ち時間に本を読めたことに少しばかりの満足感を得た。
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