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映像制作とデザインの両方ができると見えてくること その2

こんにちは。デザイナーの市角です。デザインしたり映像作ったりしながら、大学准教授としてデザイン思考について教えてみたり、デザインとビジネスに関するワークショプを企業や自治体で行っています。


今回も「映像もできるデザイナーの利点」について。更に深堀りしていきます。


最近、私が作った映像がこちら。
アートユニット「Elemental Parade」さんのPVです。
需要にあわせて映像を作りはじめて4年くらい。

私はデザイナーですが、デザイナーは実は一般的なデザイン以外にも、いろんなことが出来ると思っています。

映像もその一つです。

前回の記事で、デザイナーが映像を学ぶメリットとして
顧客視線で「発注の負担を減らす」「制作物の一貫性が保たれる」という話をしました。

今回はデザイナー自身に起きるメリットについて詳細に話していきます。

映像で学べることの一つは、「ストーリー」


たとえばストーリーについて学べるのは大きかった。

良く「何かを売るにはストーリーが大事」だと言いますよね。


商品パッケージだけで伝えられる情報には限界がある。ストーリーを伝えようとしたって、デザインでそれを想起してもらうか、文字で伝えるか、4コマ漫画にするのか?あるいは売り方そのものをストーリーにするのか?
デザイナーは色々頭を悩ませるわけです。

でもその一方で映像は簡単直接、ダイレクトに観ている人にストーリーを伝えられます。これは恐ろしい力です。

ストーリーは文化や言葉の壁をこえる


海外を旅してると電車の中でCMをよく見かけます。当然登場人物のセリフは全然わからない。でも、家族愛だったりかわいい犬だったり、面白おかしい日常だったり、恐怖だったり、人類共通の共感できるストーリーが出てれば言語の壁なんてなくなり一気に引き込まれてしまいます。

これはデザインだけではなかなか難しい!
デザインの中で語れるストーリーも確かにあるけど限定的だからです。

映像なら、起承転結を一つの作品に込められる。
この違いはめっちゃ大きいですよね。

頭の中で勝手にCM。それからデザイン!のすすめ。

ストーリーを先に自分で組み立てて映像にすることで
WEBサイトやパッケージ、UIではどうしたらいいのか?
すんなりとデザイナーは理解することができ、デザインの正解が見えやすくなります。

これ、映像を発注してなくても実は良くて、
デザインの依頼を受けた時に勝手にCMを脳内で作ってしまうと良いです。

そこからあるべき商品やサービスのカタチを見ていく。
そういうやり方、映像を作るようになってからやるようになりました。

そうすると今までデザインの方向性に迷っていたものが迷わなくなってきます。

映像にすることで客観的な視点が養われる


ストーリーを組み立てて映像にすると、当然ながら事業やサービス、商品のことを極めて客観的に観れるようになります。
映像は第三者視点で繰り広げられるからですね。

そうすると、
「あれ?このアピールポイントって全然消費者にありがたくないんじゃ…」
「むしろこの商品、こっちの層に受けるんじゃないかな」

みたいなことが、結構はっきり見えてきます。
なので映像を撮る予定がなくても、ストーリーボードを作って客観的な視点でデザインするという作り方、皆さんにおすすめしたいです。

そのためにはまず映像を撮ってみるのが一番!
デザイナーの皆さん、依頼を受けてみたら勝手にCM、スマホで撮って見てはいかがでしょうか?


この映像の持つ力、制作の現場以外にも色んな使い方ができます。
次回は自分の事業を始める時に便利!という話をしたいと思います。

それに関する映像がこちら。


そんなかんじで毎週木曜日は、#デザイナーの頭の中  シリーズ書いてます!
デザインについてのお話、他にもありますので興味があったら。


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