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松本人志監督作品「さや侍」のあらすじだけ見て物語を作ってみたら……

こんにちは。 みなさん、松本人志監督の作品「さや侍」はご覧になりましたか。 私は見ていないのです……。 Movie Walkerのあらすじはこんな感じ。 ということで、このあらすじと遥か昔に見たCMの記憶を頼りに物語を作ってみました。 ストーリー 武士の命である刀を持たず、鞘だけを腰に下げて幼い娘と共に流浪の旅をする浪人、野助。 ある日、山道を歩いていると山賊に遭遇。娘を守るために逃走していると、土地の大名の籠にぶつかってしまい、娘と共に死罪を言い渡される。 縄を

    • 松本人志監督作品「R100」のあらすじだけ見て物語を作ったら○○になった

      松本人志監督の映画「R100」はご覧になりましたか? 私は見ていません……。 ムービーウォーカーに書かれていたストーリーはこんな感じ↓ と、いうことでこのあらすじを元にこんな話なんだろうなぁ、とプロットを書き起こしてみました。 凡百なストーリーですが、本物との違いをお楽しみください。 ストーリー 会社ではつまらない管理職の身、家族からも相手にされなくなり退屈な日常を過ごすA。 ある夜、取引先のお偉いさんに連れられ今まで感じたことのない最高の快楽を得られる究極のSM

      • インサイダーゲーム2

         第一章  1  空調の音だけが響く無機質な空間に年齢も風貌も異なる五人の男女が横たわっている。見るともなく見れば死んでいるようにも見えるが、一人、また一人と目を覚まし身体を起こす。 「う……ここは?」  スーツを着た銀縁眼鏡の男が呟く。 「なんだ、子供までいるじゃねえか」  西洋風の顔立ちで筋肉質の男は言葉を吐き捨てる。 「ねぇ、大丈夫?」  まだ横になっている少年に、垢抜けた若い女性が声を掛けている。少年は目を開けたがまだぼんやりとしている。  色素の薄い栗色の髪の青

        • 14歳

          序  パンダラヴァー、ぱんだのしっぽ、〜歳のパンダ。僕はハンドルネームが必要になると、パンダを自分の名前に入れる。あの黒と白の愛らしい動物が好きなのか……答えはいつも迷いながらそうだと答える。  残暑から秋を抜け凛とした風が肌を刺す季節が来ると毎年、思い出してしまう。  19xx年、12月。14歳の冬。これは僕の物語。 第一章  期末テストも終わり、冬休みまでの間の空白地帯の授業に身が入るわけもなく教室は暖められた空気とともにのんびりとした雰囲気に包まれている。僕もそんな空

        松本人志監督作品「さや侍」のあらすじだけ見て物語を作ってみたら……

          夏の思い出(にみせかけた最後の一文のための物語)

           僕は急いでいた。背中で跳ねるランドセルがうるさい。なんだって今日に限って掃除当番だったんだろう。容赦のない太陽に水分を奪われカチカチになったアスファルトをしっかりと蹴る。  金曜日は母さんの帰りがいつも遅い。中学受験を控えてるお姉ちゃんも学校からそのまま塾に向かっている。だから毎週お姉ちゃんと僕、2人分のお弁当を買っておくのが僕の係だった。 学校から僕の家の前の通りをまっすぐ抜けて、公園の先にある吉田ん家のお母さんがやっているお弁当屋さん。僕の目当てはえびフライ弁当だ。僕が

          夏の思い出(にみせかけた最後の一文のための物語)

          マツに会いに行こう

          プロローグ  慶は今、新宿に来ている。 人狼殺で出会った仲の良いプレイヤー、マツが食事をご馳走してくれると言うので、朝から電車を乗り継ぎやってきた。ゲームでこんなにも誰かと仲良くなるとは思っていなかったから、少し照れくさいがとても楽しみだ。  「かすぴおはよぉー」 声をかけられて、振りむくと写真では見慣れた顔、遥が立っていた。 「いもちゃんおはよう」 遥はこの日の為に、飛行機で東京へやってきた。声とアバターだけでいつも話してる人と、直接会うのはなんとも不思議な感じがする。

          マツに会いに行こう

          セカチャにコアラを置く理由

          プロローグ  @(・●・)@  人狼殺、というアプリがある。人狼ゲームをスマートフォンでできるゲームアプリで、一緒にゲームをやるメンバーをアプリ内の世界チャット、セカチャで集めてゲームをする。普通にゲームを始めたい人は"誘う"ボタンを押すだけで自動で定型文が流れて一緒にプレイできる人を探してくれる仕組みだ。但し、特殊なルールを付与したい場合など例外的な場合にも対応できるように自由に打った文章を送ることもできるようになっている。アプリ内の人口が増えるにつれ、当初の利

          セカチャにコアラを置く理由

          インサイダーゲーム

          プロローグ 「ねえ、インサイダーゲームって知ってる?」  その前の話を全く聞いてなかった僕は、疑問符から巻き戻すようにかろうじてその一文を聞き取り、返事をした。 「なにそれ?インサイダーゲーム?」 「うん、最近スマホでやっててハマってるんだ」 そう言って結奈は僕にルールを説明してくれた。大まかに理解すると、複数人でゲームマスターと呼ばれる人に対して諾否疑問文、つまりはいかいいえで答えられる質問を順番にしていき、隠されたお題を見つけるゲームらしい。ただ普通のお題当てゲーム

          インサイダーゲーム