「子育てしながら仕事を続けてくれてありがとう」と声をかけてくれた上司の話

元左利きの私です。

先日、上司にかけてもらった言葉がとても温かく印象に残ったので書き残しておこうと思います。

 私は、5年前、娘を出産し復帰後初の部署異動で今までやったことのない仕事に四苦八苦し、毎日、「今日も誰の役にも立たなかった。」と帰り道の公園を泣きながら歩く日々を過ごしていた時期があります。

 そして昨年、また部署異動で全く畑違いの仕事をすることになり、自分の手際の悪さや、「木を見て森を見ず」の性格に、5年前と同じことを感じ、職場内で自分の役割を見いだせずにいました。

先月新しくきた女性の上司は、そんな私に、

「そんな日々を過ごしていたのね…。でも、そこまで自分を分析できている。というだけで十分じゃないかしら。」

私はね、長く同じ仕事をしていたけれど、私が持っている情報を必要としていそうな人に渡して、そして私も情報を頂いて、それをまた、必要だと思われる方に渡すということの繰り返しで、自分が何かを作りだそうとか役立とうということは考えていなかったの。結果として、とても喜んでもらえて、役に立ったのかなと思うけれどね。

「『誰の役にも立っていない。』と思い詰める必要はないのではないかしら。今年新しくこちらの部署に来て、私は、あなたの仕事を少ししか見ていないけれど、頼りに思っていますよ。何か不安があればいつでも相談してね。楽しく仕事をしましょう。」

「それにね、子育てをしながら仕事を続けるって、それだけでとてもすごい事だと思うのよ。続けてくれてありがとう。私は、結婚もしていないし子供もいないのね。若いころ、海外出張に行ったり、重要な案件を任せてもらったりしたとき『これは独身の特権だ』なんて思っていたのよ。だけど、今は、子供がいてもよかったな、出産したかったなと後悔しているの。だから、子育てをしながら仕事を続けてくれていることはとても素敵なことよ。」

と温かい言葉をかけてくれました。

これまでも、素敵な先輩や上司はもちろんいたけれど、自分とは違うキャリアを積んでいる部下にこんな素敵な言葉をかけてくれる上司は初めてでした。

自分が経験していないことを想像して配慮すること、それはとても難しいことだと思うのです。

バリバリ働いてきた上司が、育児中緩やかに働く部下の気持ちを察するとか

逆に子育て真っ只中の自分が、結婚せずバリバリ働く上司や同僚の気持ちに配慮するとか

意識しすぎて言動がぎこちなくなることも少なくないと思います。

それも、配慮しようとしての言動と分かるので、嫌な気持ちにもならないし、有難いと思ったり、逆に気を遣ってもらったことに少し申し訳なく思うこともあります。

でも、新しい上司の言葉は、今までかけてもらったどの言葉とも違っていました。自然体で、ご自身の体験や経験を私に伝えてくださって、さらに、エールを送ってくれたのです。

「役に立とう」と気負うのではなく、日々やるべき仕事を積み重ねることで、「誰かの役に立つ」に繋がっていると思うと、少し気持ちも楽になりました。

そして自分の短所も「自分を短所を把握している=自分を分析できている」と考えれば、ポジティブに捉えられ、その日以降なんだか前向きな気持ちになりました。

私も、いつか、自然体で後輩にこんな温かい言葉をかけられる人になりたいと強く感じました。

そしてそんな素敵な上司の元、もっと仕事頑張ろうと思い、職場って、人間関係だなと実感しました。

久しぶりにnote 書きたくなって書きました。




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