見出し画像

レビュー『クリエイティブの授業 STEAL LIKE AN ARTIST』

クリエイティブってなんでしょう?

クリエイティブになりたいかといえば、もちろんなりたいのですが、クリエイティブという言葉が、とてもフワッとした概念です。

実際にどうやったらクリエイティブになれるのか、そんな視点を学びたくて、本書を手に取りました。

本書はアメリカのベストセラーで、「自分がつくるべきもの」をつくるために必要なことが詰め込まれています。

クリエイターになりたい人や、企画系仕事をしているビジネスパーソンにとって、参考になる点が多いかと思います。

「他人のマネをすることは、悪いこと」だという先入観があるひとには、いい意味で刺激をうけるはず。

というのも、本書からの一番の学びは「徹底的にパクる」こと。

いい作品からは、積極的に盗め!と著者はすすめています。

一つの作品をマネて作品を作れば、それは盗作。

しかし、多くの作品を元ネタにし、組み合わせ、それを自分なりの表現に変えて作品を作れば、それはもはや、オリジナルといえます。

自分が好きなものを、積極的に集め、リストを作り、徹底的にコピーしまくろうと思いました。

また、「クリエイティブなことをするために体力の残る仕事に就こう」という言葉には、人生観を大きく変えられ、毎日仕事で疲れきって帰宅していた僕にとって、金言となりました。

本書を読むまでは、「仕事(本業)は全力投球すべきで、毎日の疲労はあたりまえ」と思いこんでいました。

そんな僕は、休みの日にも疲れをひきづっており、せっかくの休みの日も寝て過ごすこと多かったです。

いったいどれだけ休みの日を、睡眠でムダにしてしまったことか、と今になって悔やまれます。

「体力の残る仕事に就く」という選択肢を持てたことで、心が軽くなりました。

以下、本書からの学びを箇条書きしてみます。
・愛するものをコピーしまくる。コピーしまくると、自分自身が見えてくる
・自分の読みたい本を書こう
・なれたいものになりきる
・自分にとってのヒーローを選び、そのヒーローたちにとってのヒーローを、3人ほど徹底リサーチ
・スタイルではなく背景の思想をコピー
・ヒーローのようになるのではなく、ヒーローと同じように見ることができることを目指す
・好きなバンドのネクストアルバムに含まれるのはどんな曲かを作る
・パブリックファンレターを書く

著者のオースティン・クレオン(Austin Kleon)はアーティストとして活躍し、作家、講演家でもあります。

新聞記事の黒塗りで作った詩集『Newspaper Blackout』の作者として知られ、作品は「ウォール・ストリート・ジャーナル」といった大手メディアで取り上げられています。

本書は、オースティンさんがまとめたクリエイティブ術の結晶。

薄くてすぐに読め、すぐに実践にうつすことができます。

内容はユーモアがあって楽しく読み進めることができ、山本耀司やスティーブ・ジョブズといった、超一流のアーティストやクリエイターの言葉が織りこまれ、印象深い1冊に仕上がっています。

本書を参考に、自分がやりたい仕事を、自分で創っていこうと思います。


匿名のコメ・質問はmondまで👍 https://mond.how/ja/hovinci_jp