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レビュー『僕らが毎日やっている最強の読み方』

教養は、一朝一夕に身につくものではありません。

教養を身に着けるもっとも確実な方法はずばり、知の巨人のやりかたをマネすること。

その点で、本書は最適。

それは、知の巨匠である池上彰さんと佐藤優さんが情報収集や知識の身につけ方について語っており、実際に両氏が毎日「何を」「どう」読んでいるのかを具体的に知ることができるからです。

そして、この本の突出した部分は、どの媒体を、どのくらい、どのようにして使うと、どのようなメリット・デメリットがあるのかを、具体的に提示している点。

両氏のインプット法の一部を「盗む」だけでも、いつもの生活に充実感が加わるはず。

また、お二人のスタイルの差を比べるのも面白いです。

たとえば新聞を例にとると、毎日10紙以上に目を通すという点は共通していますが、池上氏は紙の新聞を、朝は20分ほど見出しに目を通し、就寝前に1時間ほど、気になった記事を読むというスタイル。

気になる記事は、ジャンルごとにファイルでまとめて保存しているそう。

対して佐藤氏は、新聞に関しては2時間と決め、ストップウォッチを片手に紙面と向き合うスタイル。

約8割の新聞は電子版で読み、気になる記事は「エバーノート」に保存しています。

以下、ぼくが個人的に参考になった部分を挙げます。

・世の中を知るには新聞、世の中を理解するには書籍
・新聞は飛ばし読みが基本、迷った記事は読まない
・雑誌は、読みたい記事が2つあれば購入する
・スキマ時間には雑誌を、まとまった時間には書籍を読む
・SNSはインプットよりアウトプット手段として活用すべき
・記事を保存するときは、保存に値するか見極めることと、保存前に内容をしっかりインプットしておくことが大事
・本は迷ったら買うが原則
・大前提となる土台、基礎知識は書籍からでしか身につかない
・基礎知識には中高の教科書や参考書が良い
・歴史の流れを学び直すには、高校の「日本史A」「世界史A」が最適
・歴史と数学の基礎知識が欠落している教養人が多い
・読む時間を計って集中を促す
・ネットはじつは「上級者向け」のメディアで、玉石混淆の情報の中から「玉の情報」を選び出すのは難しい
・ネット断ち、TV断ち、お酒断ち

本書は、「知の巨人たらしめるものが何なのか」が明かされ、継続こそが大切だと教えてくれます。

それにしても、池上氏が毎月18本の〆切原稿を抱え、佐藤氏は90本というから驚きでした。

本書はおすすめの雑誌や本も多数紹介されているので、実践しやすいところもポイント。

定期的に読み返し、自分の日々のインプットと比べたいと思います。


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