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レビュー『声は1分でよくなる』

ドイツ語を学んでおり、現在は発音を鍛えているのだが、気になって手に取ってみたのがこちら。

「声をだす」という行為について、人間の体を「楽器」としてとらえており、外国語学習でも活用できると思ったからだ。

人間の体は「楽器」であるとつねづね考えている。

そして、違う言語を奏でるには、「違う楽器」が必要だ。

つまり、母国語である日本語を話すのと、ドイツ語の発音では「べつの楽器」を用意しなければいけない。

ドイツ語で話す時は、日本語を話す時には使わない筋肉を使い、いままで馴染んだ舌とアゴと唇の位置を変え、リズムやイントネーションも覚えなければいけない。

筋トレと同じで、使っていなかった筋肉を育てるには時間がかかり、慣れていない動きを完全に身につけるにも一朝一夕にはいかない。

これが、発音がすぐには身につかない理由だ。

そして、本書は理想的な声を手に入れる方法を伝授してくれるので、「外国語を話している理想的な自分の声」を手に入れる役にたつ。

もともとは、「いい声」を獲得し、ビジネスマンとしての第一印象をあげることを主眼としているのだが、特に「声の分析の仕方」が参考になった。

結局「ものまね」がうまい人が、外国語習得も早いとおもうのだが、「ものまね」をするには、細かく声を分解し、分析する力が必要になる。

その点本書では、いい声の特徴が「ことばがはっきりときこえる」「落ち着ける」、逆に悪い声は「事務的」「弱々しい」など、声の解析度をあげるためのボキャブラリーを増やすことができ、現状、自分の声がどのようなものなのかを分析するのに役立つ。

外国語を習得する際、アルファベット、単語、短文をおぼえたあと、会話やある程度の長い文章へと進むときに便利な本だ。


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