ディストピア社会を生き抜くための「ハック」のススメ『裏道を行け』橘玲
現代社会は競争が激化し、生き抜くためには従来の方法だけでは通用しなくなっています。
そんな現代社会を生き抜くためにユニークな視点を提供する一冊をご紹介。
それが橘玲さんによる『裏道を行け ディストピア世界をHACKする』という本です。
著者は前作で「無理ゲー社会」という現代社会の格差を指摘し、その格差を突破する方法を提唱。
その方法のキーワードは「ハック」。
このコンセプトは、常識やルールに縛られず、新しいアプローチやテクニックを駆使して成功を収める姿勢を指しています。
本書では、さまざまな分野で成功を収めたハッカーたちのストーリーが紹介されているのでご紹介しましょう。
恋愛
恋愛分野では、脳の仕組みを理解し、それに基づいた恋愛工学を駆使する「ナンパ師」たちが登場します。
脳の「SR価値」を最大化し、非モテという恋愛格差を乗り越える方法を提案しています。
これは、恋愛においても新しい視点と戦略が求められることを示しています。
金融市場
金融市場では、富を手にし、理想の性愛を実現するために、「女性の脳」から「金融市場」へと標的を変えた成功事例が紹介されています。
市場は人間の欲望の反映であり、その中には常に歪みが存在します。
これを見つけ出すことで、合理的な投資家にとって収益の源泉が広がるというのです。
脳
現代社会では、ほぼすべてのビジネスが私たちの脳の報酬系をハックしようとしています。
最新の脳科学を基に、脳に対するハックの実例(SNSや動画サイト)が紹介されており、読む者に背筋が凍る思いをさせます。
脳をハックすることは、自己実現や成功においても鍵となるでしょう。
自分
テクノロジーの進化により、自己啓発も新たな段階に進化しています。
バイオハックやテクノロジーを駆使して、自分自身を最適化する方法が紹介されています。
これは、現代社会において個人が最高のパフォーマンスを発揮するために必要なアプローチです。
世界
最終章では、残酷な現実に立ち向かうための処方箋が提示されています。
常識やルールを無視して(ハックして)、ふつうの人たちの上を行くことを目指します。
ミニマリズムやFIREといったキーワードを通じて、現代社会の課題に対する新しいアプローチが示唆されています。
この本は、そのまま実践できるものではありません。
しかし、現代社会において成功するための新しい視点とアプローチを提供している一冊といえます。
未来を切り開くために、挑戦的な思考と新しいアプローチを模索する一助として、本書は価値のある本です。
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