レビュー「結局、人生はアウトプットで決まる」中島聡
良質なアウトプットって一体なんだろう?とふと疑問に思ったことから手にとったのが本書。
マイクロソフトの代表的な日本人プログラマーによる、アウトプットに関しての本です。
自分の文章や発信に自信がないけれども、これから発信力を高めたいという人に参考になる一冊。
アウトプットだけでなく、事前のインプットも苦手だったり、どこから手を付ければいいのかわからない人にも、多くのヒントを与えてくれます。
とにかく好きなことを発信せよ!
まずアウトプットのテーマとして自分の好きなことを選ぶことが最重要。
それはなぜかというと、自分が夢中になれるような好きなものでないと、アウトプットが続かないから。
好きなテーマについて書くことで、「この情報を伝えたい!」という「熱」を得ることができ、この熱だけで、アウトプットとして十分サマになります。
そして貴重な情報なのが、著者自身、興味を持てるテーマを見つけたのはブログを書き始めた3〜4年たった頃だったとのこと。
とにかく3年間はアウトプットを継続してみることによって、自分の好きなテーマを発見できるかもしれません。
また、好きなテーマを選ぶ別の方法として「もしもベーシックインカムが支給され、お金に困らなくなったら自分は何をするか?」という自分への問いかけもヒントになります。
著者に影響をあたえた三冊の文章本
著者自身「自分は作文が不得意だ」と思っていたそうですが、著者の文体を劇的に変えたという三冊の本も紹介されていました。
以下がその三冊。
・理科系の作文技術
・頭の良くなる「短い、短い」文章術
・文章表現400字からのレッスン
三冊とも読みましたが、これから読むならば一番はじめに読む本は『文章表現400字からのレッスン』がおすすめです。
「自分にしか書けないことを、他人に理解できるように書く」という重要性が痛いほど理解できます。
おわりに
著者エンジニアであり、起業家でもあり、エンジェル投資家という顔も持つ中島聡さん。
凄腕エンジニアとして知られており、『なぜ、あなたの仕事は終わらないのか』という本も出しており、スピードこそが正義!と実感させてくれる内容で面白かったです。
本書はそんな著者が実体験に基づいた丁寧なアウトプット本で、著者自身、かなり前からブログやメールで情報発信をし続けてきた方なので、説得力があります。
アウトプットが続けられないのはあなたが悪いからではなく、テーマがあっていないだけという視点は斬新でした。
また、本書のテーマはアウトプットを通じた「セルフブランディング」だとも感じました。
SNSでフォロワーを増やして自分のブランディングをしよう!というイマドキなアウトプットではなく、堅実なアウトプットの積み重ねでブランディングをしていく考え方に、とても好感が持てました。
アウトプットがきっかけで、読者のリアクションを貰えるようになり、新たな学びを得る、というスパイラルに自分も早くはいりたいと思えるような本でした。
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