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蚊に刺されて死ぬ確率は1%?


ことの発端

今シーズン調子の良かった広島カープ
9月時点では首位でこちらのポストによればBクラスになることは統計上1%程度らしい

しかしその後カープは不調が続き、現実には4位が確定した
ファンにとっては悔しくて、ショックだろう


ん??

なんか書いてある???

蚊に刺されて死ぬ確率が1%???

そんなわけあるかい!

でも件のポストをみてもあまりその辺のことに触れている人はいない

するとポストした本人からリプが↓

ソースを尋ねたら教えてもらえた↓


笑うメディアクレイジー https://t.co/ezfIWSxXct より引用

確かにWebサイトには1%と記載されている


いやいやいやいや
1%?????
そんなわけないだろ!

「蚊に刺されて死ぬ確率」と聞いて多くの人が考えるのは恐らく「一回蚊に刺される度に死ぬ確率」だと思う

ポスト主が言うように蚊に刺されて死ぬ確率が1%だとすれば

蚊は刺す度に100個のボールが入った箱から一つボールを引けと要求し、そこにひとつだけ入っている”当たり”を引いたらお前を殺すという悪魔の生き物なのだ


ヒトスジシマカ デング熱やジカウイルスを媒介する 日本でよく見るムカつくやつ

もう怖くて外に出られないよ!


ってそんなわけねえだろ!



自分の体感はそう告げているのだけれど蚊の疫学なんか調べたことないのでとりあえず調べてみた

蚊の疫学

まず調べると、蚊が媒介する伝染病で死に至る可能性があるものは大きく5つあるということが分かった

  1. マラリア

  2. デング熱

  3. ジカ熱

  4. 黄熱病

  5. 日本脳炎

それぞれについて詳しく説明することは感染症の専門家ではないので当然できないし、調べた事だけ書きます

【マラリア】
これはもう有名な感染症だろう
マラリア原虫と呼ばれる寄生虫をハマダラ蚊が媒介することで発症する感染症でマラリアベルトと呼ばれるような亜熱帯、熱帯に多い

2021年の死者数は約619,000人

【デング熱】
デング熱は、デングウイルスによって引き起こされる感染症で、主にネッタイシマカやヒトスジシマカという蚊を媒介して広がる

2021年の死亡者数約1,200人

【ジカ熱】
ジカ熱は、ジカウイルスによって引き起こされる感染症で、主にネッタイシマカやヒトスジシマカといった蚊を介して人に伝染する。また、性的接触や母子感染(妊婦から胎児へ)も感染経路となる

2021年の死亡者数 N/A(あまりにも致死率が低いため)

【黄熱病】
黄熱病は、黄熱ウイルスによって引き起こされる急性ウイルス性疾患で、主にネッタイシマカやヒトスジシマカといった蚊を媒介して感染する。この病気はアフリカや南アメリカの熱帯地域で多く見られ、特にジャングルや都市部の蚊が人間にウイルスを伝播する
旧1000円札の野口英世も黄熱病感染で死亡

2021年の死亡者数 死亡者の多くがアフリカなどのため正確な計数は不明 数百名程度らしい

【日本脳炎】
日本脳炎は、日本脳炎ウイルスによって引き起こされるウイルス性の脳炎で、主に蚊(特にコガタアカイエカ)を媒介として感染する。主にアジアとオセアニアの熱帯・亜熱帯地域で流行している。

2021年の死亡者数 約2,000人

以上の五つの蚊が媒介する感染症による死亡者数(2021年)は620,000~630,000程度と言ったところだろう

見てわかる通りこの死亡者数のほとんどがマラリアで占められており、蚊が媒介する感染症による死亡者≒マラリアによる死亡者と置き換えてもよさそうだ

実際、どんなもんなの?

2021年度の全世界の人口は約78億人で蚊が媒介する感染症による死亡者は63万人としよう
シンプルに計算すれば、

(63万÷78億)× 100=0.00807692307%

0.008%!
しかもこれは蚊に刺されて死ぬ確率ではなくて人口に対する蚊が媒介する感染症で死亡した人間の割合だ
全ての蚊が感染症のキャリアというわけでもあるまいし、果たして蚊に刺されて死ぬ確率が1%なんてことありえるのか???


めんどくさいことはAIに

便利な時代になったもので、内容を精査すればかなりAIは素人にも使いやすい時代がきているとうことで、
めんどうそうなことはChat GPTくんに聞いてみた
(長いので真剣に読まなくてもいいです)

Q:蚊に刺されて死ぬ確率が1%という数字に関してどう思いますか?(どう思いますか?というフワッとした質問にも答えてくれる気のイイやつ)

以下Chat GPTの回答

「蚊に刺された時の死亡率が1%」という数字は、かなり過大な推定であると言えます。実際には、蚊に刺されたことで直接死に至ることはほぼなく、また、蚊が媒介する感染症にかかっても、致死率は感染症の種類や治療の可否によって異なり、1%に近いケースは限られています。
以下の理由で1%という数字は現実的ではないと考えられます。

1. 世界全体での蚊刺されの頻度

  • 蚊は非常に多くの人を刺しますが、その中で感染症を媒介する割合はごく一部です。特に日本や多くの先進国では、蚊が媒介する致命的な病気のリスクは非常に低いです。

  • 多くの人が蚊に刺されても、ほとんどの場合はただのかゆみで終わります。

2. 感染症の発症確率と致死率

  • 例えば、デング熱やジカ熱に罹患する確率は高い地域でも数%未満であり、さらにその中で重症化するケースは限られています。仮に感染しても、治療を受けられる環境では致死率が低く抑えられます。

  • 世界的に見ても、蚊に刺された全体のうち1%の人が死亡するというのは非常に高すぎる見積もりです。

3. 実際の統計

  • 世界保健機関(WHO)のデータによると、毎年約60万人が蚊が媒介する病気で死亡しているとされていますが、これは特定の熱帯地域に集中しています。世界人口が80億人であることを考えると、蚊による死亡の割合は非常に小さなものです。

  • 実際の統計から見ると、1%に達するような死亡率は全世界的にも見られません。

4. 治療・予防策の存在

  • ワクチン(黄熱病、日本脳炎)や予防薬(マラリア)、蚊よけスプレー、蚊帳などの予防手段によって、蚊が媒介する病気の発症や致死リスクを大幅に低減することができます。

結論
「蚊に刺されて死ぬ確率が1%」という数字は、過大評価されていると思われます。実際の死亡リスクは地域、予防対策、治療環境によって大きく異なりますが、一般的には1%に達することはまずなく、0.00001%~0.001% 程度が現実的な推定範囲です。

回答ここまで


全然1%もないじゃん!

と、自分が一生懸命調べたこともChat GPTに聞けばものの30秒くらいで調べてくれるわけです

でもこれ知識0の状態から全部信じてたら、冒頭のポストと全く同じことやってるんですよね
でもアウトプットされたものを無垢に受け入れずに一瞬疑うって事も意外と重要なんだと思うんですよ


そもそもの認識の違い

で、改めてもう一度よくよく元のポスト見返して見たんですね

“1%引くことって本当にあるんだね”

ん?

他の人へのリプとかも見てみるか

“凄い確率ですよね…
考えられないですもん。
蚊に刺されて死ぬなんて。”

んん?

引用もみてみるか〜

“1%の可能性は起きうると教えてくれたカープさんありがとう😊”

んんんん????


彼らは1%という確率を起こりえないものとしてとらえていたようだ

確かに元のポストの文脈もまるで起こらないことが起こってしまったという文章だ

これは確率と勝負してない人間の考え方だ
麻雀やパチンコスロット、その他ギャンブルをする人間で上のような考えをしている人間はほとんどいないだろう

だって

1%は0%じゃないんだから

確率が低いって言っても0%じゃない以上起こるわけですよ

今回の感想


ここからは今回の超危険生物「蚊」に関するお勉強から私が感じたことです

確率ってみんな好きじゃないですか
ギャンブルやる人はなんとなく身についてきますよね
確率の感覚
例えば、ぶどうの落ちが悪いな〜とか
2倍ハマりかよ〜とか

逆にギャンブルそんなにやらない人とかはあんまり分からないかもしれません
起こる事象によっても違うと思います

蚊に刺される度に1%も死んでたら人類はもう滅んでると思います
あまりにも試行回数が多すぎます

でも、自分はこの確率の感覚精度をあげてみたいんですよね
麻雀で言ったら最終盤の押し引きでよく言うじゃないですか

この牌は放銃率15%くらいあるな〜

とか

この感覚に乏しいんですよね
15%って言われてもそれが思ってたより刺さるのか刺さらないのか

伝わりにくいと思うんですけど、実際の確率という”数字“と自分の”体感”をもっとアジャストしたい

なんとなくそう思いました

蚊は危ないから気をつけてね(1年間で最も人類を殺している動物第一位)




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