思い出 クレアと土建屋と私
その日は、新台の『クレアの秘宝伝 眠りの塔と目覚めの石』が導入される日だった。三台の導入が予定されていたが、この店は過疎店で、9時開店でも8時45分に着けば余裕で確保できるほどだった。予想通り、9時少し前に到着しても数人しか並んでいなかった。
私は列の左端の台を確保し、遊戯を開始した。すぐに三台とも埋まり、私の隣にはタオルを頭に巻いた土建屋風の男と、ツルツル頭でちょび髭の親爺が座っていた。二人とも常連で、よく見かける顔だった。
昼頃まで同じメンバーで遊戯していると、当たり