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弟くんががんばってるんだから、あなたもがんばらなきゃねという呪い

私の妻はあらゆる面で私よりも前衛的な考えを持っているので、妻に気づかされることは多々あります。

長男と長女は不登校で、まあ、それはとりあえずよしとして(よしとできるくらいには私も成長した)やっぱり一日中引きこもることには不安を覚えます。運動不足にもなるし、気分も滅入るだろう(ただし、これは私の判断。本人たちに気分が滅入ってるふしはなく、いつまでも動画やゲームを楽しめる雰囲気)と思い、できる限り外に出るよう仕向けています(この仕向けるという表現も、妻からは指摘が入るでしょう)

具体的には、うちの一番下の子(次男、4歳)の保育園の送り迎えにはなるべくついてくるように言っています。たいした距離ではありませんが、出ないよりははるかにマシだし、外の空気を吸うことができるし。

で、先日、お迎えに行こうとしたら雨が降ってたんです。

そうすると、特に長女はお迎えについてきたがらないので、長男と長女に言って聞かせました。

「弟くんは、雨だろうが、寒かろうが、これから冬になって帰りが暗くなろうが、がんばって保育園に行ってるよね。弟くんはこんなにがんばってるんだから、長男くんも、長女ちゃんも、送り迎えだけは一緒に行こうね」

このとき妻は仕事でそばにいなかったのですが、あとからこの話を聞いて、

「弟くんががんばってるから、長男と長女もがんばらなきゃいけないというのはおかしい」

と言ってきたのです。

はっとしましたね。ああ、たしかに妻の言うことも一理あるなと。

私が口にしたことは、いかにも集団生活のなかで培われた価値観でした。

私も経験があります。中学の部活動で、ある部員の不良行為が発覚して、その責任を部活全体が追って、一定期間の活動停止、しかも停止中は草むしりなどの奉仕活動をさせられました。

みんながんばってるなかで、自分だけがずるしちゃいけないとかも。

妻から言われなければ気がつかなかった視点です。

ただ、あえて反論するならば、例えば朝、次男を保育園に預けようとするとき、長男と長女は寝間着のまま、スマホをいじっていることがあるのです。そんななかで次男だけに保育園に行きなさいというのは酷じゃないですか? かといって、次男を保育園に預けず、うちに3人の子どもがいる状態で在宅勤務とか無理だし・・・。

このあたりのさじ加減に悩む毎日です。

ところで次男は本当によくがんばって保育園に行っています。それだけじゃなくて、朝、保育園に行く前に小学校に立ち寄って、長男の検尿を提出したり、長女のおたよりを取ったりするのにつきあってくれます。4歳にして、不登校がなんとなく分かってるふしもあり、教室の長女の席を見て、

「ここ、おねえちゃんのおいす? おねえちゃん、しょうがっこう、いかないの?」

とか聞いてきます。

そんなときは、

「うん、そうだね、まだちょっとドキドキするみたい。しょうがっこうにいく、れんしゅうをしてるんだよ」

と答えたりします。

そういえば一年ほど前は、長女は保育園の年長さんで、そのころは長男のおたよりを取りに一緒に小学校に来ていました。そして次男と同じように、長男が小学校に行っていないことを感じ取り、いろいろ聞いてきたりしてました。

その長女もいまは不登校です。

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