光風林との出会い

古民家改修をどなたにお願いするか?

建物をただ改修して住みやすくするという発想ではなく、この古民家を長く維持できる敷地の環境の改善、この古民家を生かして暮らしていくための改修、そういう視点で相談できる方はいないだろうか?とずっと思っていたのです。

2011年に古民家を買ってから既に4年ほど経っていました。

《一枚のリーフレット》

いつもパンを買いに行っている睦沢町の「パンドナル」さん。

この日も同じようにパンを買いに行ったところ、信博さんが一枚のリーフレットを手に取って「この座談会行こうよ!この人すごいよ!」と言ったのです。

確かに、そこには「アーキテクトビルダー、左官、大工、パーマカルチャー的造園家」と書かれていて、私達が相談したい理想のプロフィールが書かれていました。

でも、この、座談会あと20分で始まっちゃうのです。そして、パンドナルからその座談会の会場まで20分。

早速電話。「今から参加出来ますか?時間ギリギリに到着なんですけど大丈夫でしょうか?」と訊ねると「はーい!良いですよ!お待ちしてます」とのこと。

私はこういう流動的な動きが大の苦手科目なので、けっこう渋々出かけたのです。

しかし、会場についてみると、これはすごい!このおうち作った人にぜひ改修お願いしたい!と一目惚れしてしまうほどの魅力。

座談会の会場はいすみ市岬町桑田の光風林。その主人は筒井さん壽英さん。お電話に出てくれたのは奥様の太田加世さんでした。

筒井さんと加世さんがご自身で改修された民家と増築された事務所兼自宅の建物を見学させていただき、心も身体も気持ちよく、理念にも共感しまくりの時間を過ごし、本当にこの場に来て良かったと、奇跡のようなこの機会に感謝したのでした。

《今から思えばレジェンドの集まり》

この座談会で対談していたのは、今から思えばいすみ市の大物3人なのです。

R工房の佐野さん、自然栽培の第一人者の棚原さん、そして光風林の筒井さん。

この3人の座談会となれば、今ならイベントが発表されたらすぐに予約するであろう組み合わせです。

この日は、そうとも知らずたまたまパンドナルで見たリーフレットのお陰でこの場に来たわけなのですが、この座談会がまた素晴らしかったのです。

この日の話の8割は佐野さんが熱く語っていて、残り2割弱は棚原さんが、そしてこの日具合が悪かったらしい筒井さんはたぶん二言三言しか喋らなかったのですが、これからの暮らしを考えさせられるとても充実の内容でした。

そして、この場で出会った方とは今でもお付き合いが続いています。
今、芳泉茶寮の人気商品である昔いちごジャムもこの日佐野さんの奥様の隆子さんが販売されてたのを買ったのがきっかけで昔いちごの虜になったのでした。

《うちを見にに来てくださいませんか》

そういうわけで、体調が凄ぶる悪かった筒井さんに、無理矢理話しかけて、うちを見に来ていただけませんか?とお願いしたのがこの日だったのです。

ではまたご連絡します、とお約束して光風林を後にしました。

ずっとずっと探していたものに巡り会えたかもしれない、そんな微かな光が感じられた一日でした。

それにしても、あと20分で始まる座談会を見つけて、今から行こう!と躊躇なく行動できる信博さんのおかげでこの機会に巡り会えたのです。

行動できることは本当に大事。


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