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オジーの復活とディーン・カストロノヴォのドラミングに痺れた 『Ozzmosis』 OZZY OSBOURNE

オジー・オズボーンのディスコグラフィーの中で『Ozzmosis』(1995年)がどのくらいの評価なのかわかりませんが、私は大好きなアルバムです。

本作は『No More Tears』で引退を宣言していたオジーの復活アルバムにも関わらず、私は社会人になったばかりで余裕がなかった為に情報を把握しておらず、店頭で並んでいるのを偶然見つけて「え?引退は⁈」と驚いたのを覚えています。

試聴した ⑴ Perry Mason の最初の1分ほどで購入を決めました。ザックってやっぱりカッコいいですね。

⑴ Perry Mason はもちろん、ギーザー・バトラーもクレジットされている ⑶ Thunder Underground 、亡くなったレミーが加わって書いているドラマチックな ⑸ See You On The Other Side 、ラストの ⑽ Old L.A. Tonight など、休んでリフレッシュしたからなのか、オジーのヴォーカルから新たな活力を感じたものでした。

 引退していた為、その時点ではバンドが存在していなかったことから様々の人との共作が可能になったらしく(←メタルゴッド伊藤政則さんのライナーノーツの情報の濃さはいつも異常)、⑻ My Little Man はスティーヴ・ヴァイとの共作で、冒頭なんかは超ヴァイ的です。

⑵ I Just Want You はまさかのジム・ヴァランス(これはもはやブライアン・アダムスと共作したようなもの)との共作で、ちょっと毛色の違う感じが最初は馴染めませんでしたが、おじさんになってから聴いた時に「このヘヴィ哀愁、グッとくるなー」と好きになりました。

本作の中で特に好きなのは ⑼ My Jekyll Doesn`t Hide で、ここでのディーン・カストロノヴォのドラムが気持ちよすぎる!特有のタメ具合から生み出されるグルーヴが好き過ぎます。

⑸ See You On The Other Side の良さも彼のドラムがあってこそですし、決して派手な感じではないものの、全体を通じて痺れまくります。音も私の好みで、この上にギーザーとザックの音が乗るのですから、このアルバムを好きにならないわけがありません。

近年のディーンはJourneyやRevolution Saintsでその美声を披露しており、もはや一流ヴォーカリストかという感じですが、振り返ってみるとBad EnglishやHardline、トニー・マカパインの『Maximum Security』など、彼が叩いているものには私のお気に入りが多いのです。

引退を撤回してリリースされた本作には、全編を通じて活力を取り戻したかのようなオジーのヴォーカルが聴けます。そしてザックはもちろんのこと、ギーザーの存在が大きい中で、そこに絡んでいくディーンのドラムにも注目してみてもらいたい1枚です。

オルタナティブ/グランジの流れの中でリリースされ、その風味を若干感じつつもちゃんとオジーならではのHR/HMになっていて、安心して聴けた数少ないアルバムでもありました。

今も現役ですから、本当にすごい人です。

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