老子道徳経と中医学的身体観㊽
副題 忘知
知識、知恵を忘れ、今まで培った身体に染み付いた動きだけに耳を傾ける。
心は極力減らし、腎を使い切る。
中医学的身体観としては、
心にあるのは水、腎にあるのは火として、
水火既済とすれば地天泰となり、
安定して生命活動を維持する事を示していると考えています。(水火既済、地天泰は周易の専門用語)
鳳凰堂流解釈
象と理
知識は知恵に昇華し、感性と擦り合わせる為のもの。
感性は感情が混じるとあらぬ方向へ引っ張られる為、知恵と擦り合わせ焦点を絞る。
鳳凰堂流意訳
学べば学ぶほど知識は増えるが、道は修めれば修めるほど知識は減る。
減らしに減らすと「無為」に至る。「無為」を以て為せないものはない。
天下を取るには常に無事が大切であり、作為的に行えば天下は取れない。
直訳
學を為せば日に益し、道を為せば日に損す。之を損して又損し、以て無為に至る。
無為にして為さざる無し。天下を取るは常に無事を以てす。
其の有事に及びては、以て天下を取るに足らず。
原文
為學日益、為道日損。損之又損,以至於無為。
無為而無不為。取天下常以無事。及其有時,不足以取天下。
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